iPhone6/6 Plusが発売以降快調なヒットを飛ばしていることは以前からお伝えしている通りですが、一方でタブレット市場の減退が起きていることも2014年暮れの気になるニュースの1つとして存在していました。
特にiPhone6 Plusの出現は、Appleの小型タブレットiPad miniに対して打撃を与え、ついに最新機種iPad mini3の後継機種は発売されないかもしれない、という報道もあるくらいです。しかし私達が心配するほど、AppleとしてはiPad miniが売れなくても痛手を受けないのではないか、という憶測が出てきました。
理由は利幅の違いにあり
iPhone6 PlusとiPadが相容れない存在で、その影響の大きさからiPad mini3の後継機は発売されないかもしれないことはiPhone Maniaでご紹介した通りです。
“リリースした商品が売れない・・・”、当事者であればとても悩ましい問題ですが、どうやらAppleにとってこの件はあまり問題にならないかもしれない、という考えが出てきました。
中国メディアTgbusのアナリストはその理由について、iPad mini3とiPhone6 Plusの利幅の違いにあるとしています。同アナリストが2日投資家向けに提出したリポートによれば、iPhone6 Plusは今後も小型タブレット市場を駆逐する勢いで成長を続ける、としています。
一見、関係なさそうに思える意見ですが、ここからがポイントとなっており、iPhone6 Plusにおいて1番人気のある64GBモデル1台につき、Appleは約600ドル(約72,000円)の利益を手にできる一方で、iPad mini3の64GBが売れても、約100ドル(約12,000円)の利益しか出ず、この差こそがiPad mini3の販売低調を補って余りあるほどの利益をAppleにもたらしている、としています。
利幅で言えば、両デバイスの差は約500ドル(約60,000円)もあり、たしかにAppleとしてはiPad mini3があまり売れなくてもさほど痛手がなさそうです。Appleからの公式なコメントではないので、AppleがiPad miniの販売低調をどう感じているのかわかりませんが、あくまで推測としては筋が通っていますよね。
マーケティングの上手なAppleですから、意図しない形でここまで大きな自社内競合を起こしてしまったとすれば、それはある意味不自然です。実はこうなることははじめからわかっていて、さらなる秘策を秘めている、そんなAppleの戦略を今後期待したいですね。
参照元:Tgbus
執 筆:クロス