Appleのサプライヤーの1つに、本体部品の組立等を担当する鴻海精密工業(Foxconn)という企業がありますが、同社がシャープの買収について、以前提示していた額よりもさらに増額することが明らかとなりました。
2,000億円を増額して産業革新機構に打ち勝つ構想
Foxconnは、以前から経営難に苦しむシャープに対して買収提案を持ちかけており、これまでは上限5,000億円という規模で提案していましたが、『読売新聞』はこの買収提案額を7,000億円にまで引き上げたようだと伝えています。
シャープとFoxconnは、堺市の大型液晶パネル工場を共同運営しています。この大型液晶パネル工場は、シャープとFoxconnが40%ずつを出資して建設された工場で、Foxconnとしては出資比率を50%を超えるものにしたい意向を示しています。
シャープの再建については、国内の優秀な人材や技術力の海外流出を阻止する狙いから、政府系ファンドの産業革新機構も支援の姿勢を示していますが、今後Foxconnと産業革新機構の競争が激化するものと見られます。
なお、Foxconnが買収額として提示している7,000億円という金額は、14日の終値で1,850億円だったシャープの時価総額の3倍以上という途方も無い金額です。Foxconnとしては、今回の買収提案がうまくまとまらなかった場合、株式公開買い付け(TOB)に踏み切ることも視野に入れていると伝えられています。
Source:読売新聞
(クロス)