通常9月に新iPhoneを発表するアップルが、あえて3月に新モデルを出してきたことに驚いたユーザーは少なくないはずです。しかし、「季節外れ」とも思える時期にアップルがiPhone SEを発表したのには、れっきとした勝算があるからです。
2015年だけで、4インチスマートフォン(iPhone5s以前)をアップルは3,000万台売り上げています。すべてのモデルを合わせても3,000万台に届かないベンダーもいることを思えば、ファブレット全盛期とはいえ、いかに4インチサイズのiPhone需要が高いかが分かるというものでしょう。そんな4インチ愛好家に向けて、ニュースサイトBGRがiPhone SEが素晴らしいと思える理由を5つ紹介しています。
1: サイズ
iPhone6sの4.7インチすらありふれたサイズとなってしまった現在、4インチサイズのiPhone SEはそれだけで目を引きます。一部のユーザーにとっては、安い価格よりも、手にフィットするサイズであることのことの方がよほど重要でしょう。さらにはこれだけコンパクトでありながら、ディスプレイは驚くほど美しく、最先端のiPhoneといっても全く差し支えありません。
2: パワー
当初、iPhone SEはiPhone5sのマイナーアップグレードに過ぎず、SoCはA8プロセッサ、カメラは800万画素など、色々と残念なスペックであるとの観測が出ていました。
しかし、蓋を開けてみれば、3D Touchこそ搭載されていないものの、これだけ安価でありながら、A9プロセッサに、1,200万画素のカメラと、最新モデルiPhone6sに匹敵する内容であることが判明しました。さらにはインターネット利用やビデオ再生時間はiPhone6sを上回るなど、コンパクトな4インチディスプレイを最大限に活かした性能を誇っています。
3: カメラ
サムスンやソニー、LGの並み居る高画素数カメラを抑えランキング1位に輝いたiPhone6sですが、その1,200万画素のカメラがそのまま搭載されているということは当然、iPhone SEは世界一のスマートフォン用カメラを詰んでいると考えていいでしょう。そもそもiPhone SEの価格帯で、同じだけの性能をもったAndroidスマートフォンが一体どこにあるというのでしょうか。
4Kビデオ撮影やLive Photos機能にも対応しており、間違いなく「買い」であることは確かです。
4: iOS
これはあくまでも個人的見解ですが、iOSを使い慣れていると、一体なぜAndroid OSはここまで未完成なんだと苛立ちを感じずにはいられません。もちろん未完成であることこそが、Androidの自由度の担保となっていることは理解できます。しかし、動作の不安定なアプリ、分かりにくいユーザーインターフェースに悩まされることもしばしばです。
ユーザービリティの面、そしてエコシステムの面で完成されたiOSをこれだけ安い価格で使えるというだけでも、iPhone SEを手にする価値はあると言えます。
5: 価格
日本ではなぜか1ドル=132円で計算され割高となっているiPhone SEですが、アメリカでは16GBモデルが399ドル(約44,700円)と破格の価格に設定されています。はっきりと廉価版と位置づけられていたiPhone5cですら、549ドル(約61,000円)であったことを思い出せば、この価格がいかに衝撃的であるかが分かるというものでしょう。コストパフォーマンスに優れたスマートフォンでシェアを伸ばしてきたAndroidベンダーに対する、明確な挑戦であることは疑いようがありません。
結論
もちろん、どんなに完璧に見える製品でも欠点はあります。例えば、先述したように3D Touchが非搭載であること、Touch IDが旧モデルであること、デザインが今更感のあるiPhone5sにそっくりであることなどなど……しかし、それでもなお、iPhone SEが魅力的なデバイスであることは確かです。iPhone5cやiPhone5sを使い続けていたユーザーにとっては、まさに今こそ乗り換えるベストタイミングと言えるのではないでしょうか。
Source:BGR
(kihachi)