ソフトバンクはiPhone5s/5c発売時から、プラチナバンド(900MHz帯の電波)を利用してLTEエリアを拡大していく予定としていました。ただ、このプラチナLTEの整備は遅れ、2014年「春」開始の予定が「夏」になり、その夏になってもごく一部でしかサービスが始まらない状態が続いていました。
しかし今週、総務省から発表された携帯電話の基地局免許情報(1月10日時点)でプラチナLTEが38の都道府県で利用できるようになったことが判明しました。ようやく2015年に入って全国展開が本格化した形です。
プラチナLTE基地局は3,700箇所に到達
プラチナLTEは全国に利用可能エリアが広がりつつあるだけでなく、基地局の数も順調に増えています。1月10日時点で38都道府県に約3,700箇所の基地局が確認でき、これは2週間前に比べて1,300箇所以上も増えています。
基地局増加ペースも順調であり、今後もエリアが拡大していくことが予想されます。また基地局の設置場所を見ると今までソフトバンクのLTEのエリア外であった場所が多く、基地局増加がそのままエリア拡大につながっているといいっていいでしょう。
このまま順調に整備が進めば、auやドコモに遅れを取っているLTEのカバーエリアでもソフトバンクが近い将来、追いつき、また逆転する可能性も出てくるでしょう。ソフトバンクユーザーは期待していいと思います。
速度は下り最大37.5Mbpsで少し遅め
ただ、現在プラチナLTEのエリア拡大はほとんどが5MHz幅(下り最大37.5Mbps)として行われています。最近のLTEの主流となってきた下り最大150Mbpsに比べると見劣りする速度と言わざるを得ません。これはプラチナLTEで使う周波数を依然として他の事業者が利用しているためであり、致し方ない部分でもあります。
ソフトバンクでは既存利用者の立ち退きを待たず、とりあえず5MHz幅でもLTEのエリア拡大を目指す方針としているようです。全国で10MHz幅(下り最大75Mbps)のLTEが利用でき、さらにそれを束ねてキャリアアグリゲーションで150Mbps以上の速度を実現するにはもう少し時間がかかると思われます。
なおソフトバンクのプラチナLTEはiPhone5s/5c、iPhone6/6 Plus、iPad Air, Air2, mini2, mini3で利用できます。
参照元: 総務省電波利用ホームページ、ソフトバンク、http://iphone-mania.jp/news-61240/
執 筆: KAZ