Appleが、拡張現実(AR)技術を使った自動運転システム の開発に取り組んでおり、ちかいうちにiPhoneを使って結果を出すだろう、との分析を著名アナリストが公表しました。
Apple製品の成功は「インターフェイス」が鍵。次はARか
Apple関連情報の正確さで定評のあるKGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ氏は、Appleが自動車の自社開発から、自動運転システム用ソフトウェア開発にシフトしたとの情報を「合理的だ」と評価しています。
同氏は、AppleのAR技術による自動運転システムは、「革新的なユーザーエクスペリエンス」をもたらす、と見ています。
過去、成功したApple製品は、インターフェイスに関係していた。Macとマウス、iPodとクリックホイール、iPhoneやiPadとマルチタッチ・ディスプレイのように。
AppleがARの開発に成功すれば、同社は以下のように競争上の優位に立てる。
(1)既存の主要製品を再定義することで、競合を3年から5年リードできる。たとえば、iPhoneやiPad、Macで起こりうる。
(2)革新的なユーザーエクスペリエンスをもたらすことで、Apple WatchやApple TVの販売上の障害を取り除くことができる。
(3)自動運転システムのような新規事業に参入できる。
早ければ、Appleは1年から2年の間に、まずはiPhoneを使って予備段階の結果を出すと考えられる。
2018年に4,100~5,100億円のAR/VR市場、2020年には1兆5,500億円に
クオ氏は、Appleの参入するAR市場は2018年に急拡大し、仮想現実(VR)に取って替わって主流になる、と予測しています。
ARとVRを合わせた市場規模は、2018年の40~50億ドル(約4,100億円~約5,100億円)から、2020年には150億ドル(約1兆5,500億円)へと急激に成長し、その中心はARになる、というのがクオ氏の見立てです。
ARに強い関心を持つApple。iPhone7/7 Plusの「謎のチップ」も関係?
Appleが拡張現実に強い関心を持っていることは、最近のティム・クック最高経営責任者(CEO)の発言からも明らかです。クックCEOは、VRよりもARに期待している、との発言を繰り返しています。
最近、AppleはVR技術を使って自動運転のテストをしている、と報じられたばかりです。クオ氏の予想のように、Appleが近いうちにAR技術を使って何かを始めるとしたら、iPhone7/7 Plusへの搭載が発見された謎のチップが関係している可能性もあります。
Source:MacRumors
(hato)