Visaは、スマートフォンを通してユーザーの位置を特定するサービスを4月から開始すると発表しました。第三者によるクレジットカードの不正使用を防止することが狙いです。
誰もが持っているスマートフォンに着目
海外など自宅から遠く離れた場所で、クレジットーカード使って買い物をすると、カードが勝手に止められたり、カード会社や銀行から電話がかかってくる経験をした人は多いと思います。
今回新たにVisaが発表したシステムは、スマートフォンとクレジットカードをモバイルバンクアプリを通してリンクさせ、自動的に位置情報をVisaに送信することで、クレジットカードの不正使用を防止するという仕組みです。
このシステムでは、スマートフォンの50マイル(約80km)四方がユーザーの行動圏とされ、この行動圏の外でカードを使った購入が行われた場合、不正使用だと判定される可能性が高くなります。
スマートフォンとユーザーの位置情報を同一視するという、画期的なアイデアに基いて創られた本システムは、誰もがスマートフォンを肌身離さず持っている今の世の中だからこそ実現したと言えるでしょう。
ユーザーと会社のジレンマを解決
FRBの調査によれば、デビットカードでは15億7,000万ドル(約1,850億円:2013年)が、クレジットカードでは40億ドル(約4,720億円:2012年)が、カードの不正使用によって毎年奪われているとのことです。
これまでは、不正使用だと誤解されたくないユーザーと、不正使用を防止したいカード会社の思惑がぶつかり合い、解決しがたいジレンマとして存在してきましたが、今回の新システムが両者にとって大きな助けとなることは間違いなさそうです。
参照元:Mashable、http://iphone-mania.jp/news-62488/
執 筆:kihachi