年末商戦直前の、2016年9月−11月期における世界スマートフォン売り上げ台数シェアにおいて、Androidデバイスが米国では6期連続でシェアを落としていることがわかりました。
iPhone売り上げシェア、前年同期の37.1%から43.5%へ
調査会社Kantar Worldpanel ComTechによると、Androidデバイスの同期間における米国での売り上げシェアは55.3%で、前年同期(2015年9月−11月)の60.4%から縮小しています。一方iOSデバイスは、前年同期の37.1%から43.5%へと大きくシェアを伸ばしました。
実際、米国のホリデイシーズン初旬において、売り上げ上位3機種はiPhone7、iPhone7 Plus、iPhone 6sで、この3モデルで売り上げ全体の31.3%を占めました。
4位と5位はSamsung Galaxy S7、Galaxy S7 edgeで、Samsungの米国スマホ売り上げにおけるシェアは28.9%でした。
前述したようにAndroidデバイス全体では売り上げシェアは落ちたものの、Googleが新ブランドとしてリリースしたPixelは2016年9月−11月の3カ月で、シェアを0から1.3%へと大きく伸ばしています。
中国ブランドの躍進
一方中国市場とくに都市部における、2016年9月−11月期のiOSデバイスの売り上げシェアは、前年同期の25.3%から19.9%へと低下しました。ただしこの前の2016年8月−10月期と比べると、iPhone7の売り上げに後押しされ、2.8%アップしています。
Kantar Worldpanel ComTechによれば、この3ヵ月間に中国都市部で売れたスマホの約80%はAndroidスマホで、その大半が地元中国ブランドの製品です。
中国都市部でのスマホ売り上げの25%がHuaweiによるものでしたが、そのシェアは2016年8月−10月の3カ月でのシェアと比べると3.1%縮小しています。
同じく中国ブランドのOppoが12.9%のシェアを獲得しており、2015年第2四半期にHuaweiがAppleとXiaomiのシェアを抜いて以来の市場変動の一歩となりそうです。
興味深いのは、2016年9月−11月期に中国都市部でもっとも売れたスマホはiPhone7であり(シェア6.6%)、その結果Oppo R9は2位(同4.7%)になったという事実です。中国でもまだiPhoneの魅力は色あせていないようです。
欧州ではWindowsシェア縮小でAndroidとiOSがシェア拡大
欧州5カ国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)においては、Windowsデバイスのシェア縮小により、iOSとAndroidがシェアを拡大しました。
2016年9月−11月期の欧州5カ国におけるAndroidデバイスの売り上げシェアは72.4%、iOSのシェアは24.6%でした。Windowsのシェアは2.8%まで縮小しました。ただしAndroidのシェアは、2016年8月−10月の3カ月と比べると、2.8%ダウンしています。これはiPhone7の売り上げに押されたためと見られています。
Source:Kantar Worldpanel ComTech
(lunatic)