2017年はiPhoneの登場10周年にあたるため、大型なリニューアルが期待されています。中でも目玉となるのが「iPhone X(仮称)」と呼ばれるプレミアムモデルの存在です。しかし、このモデルの開発がAppleの利益を多少なりとも圧迫するのではないか、という見方が出ています。
特殊なiPhone Xの登場が利益に影響?
Cowen & Companyのアナリストであるティモシー・アーキュリィ氏によると、iPhone Xの登場によって第2四半期(1〜3月)に5,000万ドル(約55億円)のコストが、Appleの利益に伸し掛かってくるのではないか、とのことです。
これは、iPhone Xが他の4.7/5.5インチモデルと異なり、液晶(LCD)パネルではなく、有機EL(OLED)パネルを採用するとされているからで、ディスプレイ市場におけるOLEDの供給不足がコスト増を招いているようです。OLEDディスプレイについては、次世代iPhoneについてはSamsungが独占的に供給する見込みで、サイズは5.8インチの曲面パネルとなる見込みです。
同氏は、以前のレポートで、iPhone Xはインカメラや受話部、Touch IDの指紋センサーをOLEDディスプレイ内に埋め込む、いわゆる全面ディスプレイが採用されるだろう、とも述べています。
気になるiPhoneの売り上げは31日発表
また、31日発表されるAppleの第1四半期(10〜12月)の売り上げについても、アーキュリィ氏は予測を立てており、iPhoneの出荷台数は7,600万台ほどになる、とみています。
これは、Barclaysのアナリストであるマーク・モスコビッツ氏と同じ数字です。もっとも、売り上げ額においてはモスコビッツ氏と異なり、アーキュリィ氏はiPhone7の3,500万台に対し、割高な7 Plusが2,350万台ほど売れたことによって、ポジティブな結果が出るのではないか、と楽観視しています。
なお、アーキュリィ氏は、第2四半期(1〜3月)のiPhone出荷台数については5,050万台とみており、iPhone Xを筆頭とした次世代iPhoneが消費者の間でも意識され始めると考えているようです。
Source:AppleInsider
Photo:Behance
(kihachi)