ICT総研は2月8日、「2017年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査」の結果を発表しました。調査は、2017年1月23日から2月6日にかけてWebアンケートで行われ、4,413人の回答のうち、定額制音楽配信サービス利用者810人について分析しています。
2016年末の定額音楽配信利用者は1,420万人、前年比49%の伸び!
国内の2016年末の定額制音楽配信サービス利用者数は1,420万人で、そのうち有料サービス利用者が約49%の690万人、無料(お試しも含む)利用者が730万人、とICT総研はみています。
利用者数は、Apple MusicやLINE MUSIC、Google Play Musicがサービスを開始した2015年末に950万人で、前年末の560万人から70%の急激な伸びを示しています。2016年末も対前年比約49%と伸び続けています。
ICT総研は、サービス利用者に占める有料サービス利用者の比率は48%程度で推移すると予測しています。
定額音楽配信、利用者は18.4%
回答者4,413人のうち、有料サービス利用者は8.5%、無料サービス利用者は9.9%で、合計すると18.4%と、2割弱が定額制音楽配信サービス利用者でした。
年代別でみると、有料サービスの利用率は20代~30代が高く、無料サービスは10代~20代が高い傾向があり、利用者の中心は10代~30代となっています。
利用者数トップはApple Music
定額制音楽配信サービス利用者810人の利用サービス(複数回答)は、Apple Musicがトップで298人(37%)、以下LINE MUSIC(29%)、Amazon Prime Music(24%)となりました。2016年秋に日本上陸したSpotifyは87人で11%でした。
満足度トップはApple Music!サービスで異なる満足の理由
サービス利用者の満足度が最も高かったのはApple Musicの76.1ポイント、以下レコチョクBestの75.6ポイント、Spotifyの75.4%などとなっています。
各サービスに満足している理由を聞くと、満足度トップのApple Musicでは「邦楽が充実」「洋楽が充実」がともに高く、豊富なコンテンツが満足度を高めていることが分かります。
満足度2位のレコチョクBestは「邦楽が充実」が突出しており、3位のSpotifyは「無料お試しサービス」がやや高い傾向があります。
一方、「音楽管理ソフト」「サービス価格」は各サービスとも低い傾向にあり、今後の満足度向上のカギと言えそうです。
たとえば、Apple Musicは1年分の会費を前払いすると、月々支払うよりも割安になる販売方式や、学生は半額で利用できる「学割」を導入などの取り組みが見られます。
世界の趨勢は定額音楽配信サービス!
調査結果についてICT総研は、音楽コンテンツの視聴方法が世界的に定額制聴き放題が主流となっており、今後は40代や50代にも利用者層が拡大する、と予測しています。
最近、Appleが最大のライバルであるSpotifyでレーベルとの交渉を担当していた元副社長を引き抜いたことが報じられており、コンテンツの強化を進めると見られています。
Source:ICT総研
(hato)