MMD研究所は6月22日、「2017年シニアのスマートフォン利用に関する調査」の結果を発表しました。60歳以上のシニア層のスマートフォン所有率は48.2%で、昨年より9.7ポイント伸び、フィーチャーフォン利用者を初めて逆転しました。
調査は、2017年6月6日から12日にかけて、60歳から79歳の男女4,244人を対象にインターネットで実施されています。
スマホ利用者がフィーチャーフォン利用者を逆転!
シニア層に利用している携帯電話について聞いたところ、「スマートフォン」が46.8%、「シニア向けスマートフォン」が1.4%で、合計48.2%のシニアがスマートフォンを利用しており、昨年から9.7ポイント伸びています。
昨年まで過半数を占めていた「フィーチャーフォン」は41.6%で、「シニア向けフィーチャーフォン」の4.1%と合わせても45.7%となり、2015年以来初めてシニア層でスマートフォン利用者がフィーチャーフォン利用者を上回っています。
シニアスマホユーザーの8割は「次もスマホ」
携帯電話を買い替える場合、次に購入したい端末を聞いたところ、スマートフォンユーザーは80.5%が「次もスマートフォンを使いたい」と回答した一方、「次はフィーチャーフォン」の回答はわずか0.9%にとどまりました。
フィーチャーフォンユーザーは、「次もフィーチャーフォン」の回答が48.4%で最も多く、次に多いのが「わからない」が23.0%、「次はスマートフォン」が15.6%でした。
8割のシニアiPhoneユーザーが3年以内の機種を利用
スマートフォンを所有しているシニアのうち、iPhoneユーザーに利用している機種を聞いたところ、トップはiPhone6/6 Plusで26.7%、次いでiPhone6s/6s Plusの25.2%、iPhone7/7 Plusの22.8%と続きました。
iPhone SEの5.8%と合わせると、2014年以降のモデル所有者が80.5%と8割を占めています。
シニアiPhoneユーザーの利用トップ3はメール、動画、買い物
シニアiPhoneユーザーが利用しているサービスは、メール85.1%、動画66.9%、ネットショッピング55.0%がトップ3となりました。
また、利用の多いサービスをアプリとブラウザのどちらで利用しているかを複数回答で聞いたところ、Facebook、Instagram、TwitterといったSNSはアプリでの利用率が8割以上と高くなっています。逆に、ブラウザの利用率が高いのはグルメ、ネットショッピング、動画、レシピ検索などでした。
iPhone10周年を象徴するような調査結果
発表された調査結果が、インターネット調査の結果であり、ある程度インターネットの利用に親しんだ層が回答している傾向があることを差し引いて考える必要があるかもしれませんが、シニア層でスマートフォン利用率がフィーチャーフォン利用率を上回ったことは、初代iPhoneが世に出て10年となる2017年を象徴していると言えるかもしれません。
なお、先日のWWDC 17の冒頭では、60歳からパソコンを使いはじめて独学で開発したアプリを公開した、82歳のマーチャンこと若宮正子さんが最高齢のアプリ開発者として紹介され、注目を集めました。
Source:MMD研究所
(hato)