iPhone8には、Touch IDを搭載せず、フロントの3Dセンサーを利用した高精度の顔認証や虹彩認証が採用される可能性がある、と米メディアBloombergが報じています。顔を近づけなくても顔を認識して認証が可能になる模様です。
テーブルの上に置いたまま、一瞬で顔認証
iPhone8にはTouch IDが搭載されない可能性がある、との予測をApple関連情報に詳しい著名アナリストであるKGI証券のミンチー・クオ氏が発表しましたが、Appleは3Dセンサーを使った顔認証と虹彩認証を採用する可能性があります。
Bloombergは、事情に詳しい関係者の話として、AppleがiPhoneのロック解除やApple Payでの支払いに使用できる高いセキュリティレベルを持つ顔認証技術を試験中だ、と報じています。
SamsungのGalaxy S8のように写真で顔認証や虹彩認証を突破されてしまうことのないよう、精度の高い認証を実現するため、3Dセンサーを利用して顔認証と虹彩認証を組み合わせることも検討されている、とのことです。
顔認証は、わずか数百ミリ秒というごく短時間で認証可能で、iPhoneを顔に近づけなくても、テーブルの上に置いたままでユーザーの顔を認識できるそうです。
Appleは虹彩認証の商標登録を取得?専用チップも
iPhone8の3Dセンサーで精度の高い顔認証や虹彩認証が利用可能になるのではないか、との予測は、今年2月にミンチー・クオ氏が発表していました。
Appleは2016年9月、虹彩認証に関係すると思われる「Iris Engine」の国際商標登録を取得しています。同時期に、Appleの長年のサプライヤーであるXintecが、iPhone向けに虹彩認証チップの製造準備を開始している、と報じられています。
また、今年5月には、Appleが「Apple Neural Engine」と呼ばれる、人工知能(AI)専用チップの開発にも取り組んでいる、と報じられています。画像認識などの処理をこのチップに任せることで、iPhoneのバッテリー消費が改善する効果が期待されています。
Source:Bloomberg
Photo:Martin Hajek
(hato)