iPhone8は販売数が伸び悩んでいるのに対し、iPhone Xは予約開始と共に売り切れ状態となりました。この状況を「iPhone8よりも魅力的なiPhone Xが売れるのは当たり前」と簡単に片付けることはできないと米メディアのArs Technicaは分析します。
売れない新モデルiPhone8/8 Plus
iPhone Xは現在、オンラインストアでは5〜6週間待ち状態となっており、11月3日の発売日から1ヶ月以上経たないと手に入れられない計算になります。
iPhone Xは予約開始から約10分間で売り切れたのに対し、iPhone8の販売数は未だに伸びていません。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、iPhone8/8 Plusの売上シェアは、2017年第3四半期のiPhone全体の売上の16%しかないとのことです。昨年のiPhone7/7 Plusが43%を占めていたのに対し、ほぼ3分の1の割合です。
iPhone8/8 Plusは、出荷から1ヶ月後でもiPhone全体の中でわずか2.4%の使用率にとどまり、これまでのiPhoneの同時期のシェアと比べて半分以下に収まりました。
米国内ではiPhone7のほうがiPhone8よりも売れていることが報道されるなど、その不人気具合には目に余るものがあります。
2つの新モデルの連続での発売は過去にも
2016年にはiPhone SEとiPhone7/7 Plusが立て続けに発売されましたが、それぞれに別のニーズがあり、ユーザー層がかぶることはありませでした。
しかしながら、iPhone8/8 PlusとiPhone Xはともにフラグシップモデルであり、どちらもハイエンドユーザー向けの高価な値段がつけられています。
Apple製品に関する情報通として知られるKGI証券のミンチー・クオ氏は、iPhone XがiPhone8の需要を飲み込んだとの見解を示していますが、あくまでこの推測はiPhone Xの出荷までの待ち時間を元に立てられたものであり、5〜6週間の出荷待ちという事実がすぐさまiPhone Xの人気に結びつくわけではありません。
iPhone Xの予定よりはるかに少ない出荷台数
AppleがiPhone Xの3Dセンサーモジュールの生産に難航していることは幾度も報じられてきました。
実際の出荷台数が明確になっていない以上、iPhone Xが売り切れになっているという事実だけでiPhone Xが人気であると言い切ることはできません。
これまでのiPhoneと同レベルの需要もしくはそれを下回る可能性もあり、実際の数字が発表されるまではiPhone Xの売れ行きは闇の中にあると言えるでしょう。
Source:Ars Technica
(lexi)