進化は常にゆっくりと行われるとは限りません。想像もつかなかったような速度で、時には爆発的な変化が発生します。近いうちに登場が噂される「折りたためるスマートフォン」も、それまでのスマートフォンのあり方を大きく変えてしまうようなダイナミズムを秘めています。
複数のレイヤーからなる次世代ディスプレイ
今月Appleが米国特許商標庁(USPTO)に申請した特許は、同社が少なくともiPhoneを折りたたむことに対して後ろ向きではないことの証明でしょう。
シンプルに「フレキシブルディスプレイを伴った電子デバイス」と題されたこの特許には、折り曲げ可能なディスプレイがディスプレイ・レイヤーと、カバー・レイヤー、サポート・レイヤー、偏光レイヤーからなること、レイヤー間にタッチセンサーが挟み込まれること、サポート・レイヤーに形状記憶合金やアモルファス金属が使用される可能性のあることが示されています。
また、ディスプレイの用途には「ラップトップやタブレット、携帯、リストウォッチ、その他の電子デバイス」と記載されており、スマートフォンへの使用が検討されていることも確認できます。
何年も前から開発に取り組んでいる
Appleが折りたたみ可能なディスプレイに関する特許を申請するのは、今回が初めてではありません。
2016年11月には「カーボンナノチューブ構造あるいはカーボンをベースとした他構造による電子デバイス」、同年7月にも「ディスプレイの端にあたる非アクティブエリアを最小化して折りたたみ可能にする技術」について特許を申請しています。
また、有機EL(OLED)ディスプレイの開発を手がけるLGと協力して、2020年の製造開始に向けて折り曲げ可能なディスプレイを開発しているという観測も出ています。
Source:USPTO via TNW,Patently Apple
(kihachi)