新たに公開されたアップルの「正確に人間の手の動きを認識するシステムについて」の特許から、アップルは立体的なジェスチャーコントロールシステムの開発を、依然として進めていることが判明しました。
学習機能を搭載し、正確にジェスチャーを認識
アップルは、特殊な学習アルゴリズムを使って、ユーザーの手の動きを正確に認識する光学式の3Dマッピングシステムを開発しており、「学習機能を使って手や指のポーズを正確に認識するシステム」として特許を取得しています。
拳とピースサインを区別
公開された特許によりますと、アップルが開発している3Dマッピングデバイスでは、手で拳を握った状態とピースサインを区別することができ、さらに障害物でカメラと手が部分的に遮られたとしても、学習機能により認識が可能なようです。
今回の技術をジェスチャーコントロールのアプリケーションとして利用した場合、手や指のさまざまなポーズを正確に認識することが可能となります。つまり、Macに採用されているトラックパッド上の操作を、さまざまなジェスチャーに割り当てることで機器の操作が可能になります。
3Dマッピングの技術ノウハウは既に取得済み
今回の特許は、使用する3Dマッピング機器の性能に大きく依存するのですが、アップルは2013年に約370億円でPrimeSenseを買収した際に3Dマッピングに関する特許やノウハウ、技術を既に取得しています。
PrimeSenseは動作センサーをはじめ、3Dセンサーのアプリケーション向けに特化したチップやミドルウェアを開発しており、MicrosoftのXbox360で、ユーザーが手や身体の動きを使ってゲームをコントロールできる、Kinectセンサーに技術を提供していました。
PrimeSenseの技術を活用した製品に期待
アップルはこれまでにも、PrimeSenseの技術を活用し、仮想キーボード関連特許を取得したり、iPhoneやiPadで画面に触れることなく入力ができる「タッチレスインプット」を導入するのではないかと報じられたりしています。しかし、同社を買収後1年半以上経っていますが、今のところ具体的な製品や機能としては発表されていません。
ただし、次期Apple TV2は今年6月に開催されるWWDC(世界開発者会議)でリリースされるのではないかと予想されており、このApple TV2に今回の特許やPrimeSenseの技術を利用したコントロール方法や、リモコン機能などが搭載されるのではないかと期待されます。
参照元 : Apple Insider