Appleのティム・クックCEOはアメリカABCニュースのインタビューで、iPhoneのバッテリーが劣化した際にユーザーに無断で性能を落としていた問題について答えています。その中でクックCEOは性能を抑制する機能をOFFにできる設定を来月リリースするiOSのベータ版に搭載すると明言しています。
多くの非難を集めた性能抑制
iPhoneのバッテリーが劣化した際に十分な電圧を供給できないことで起こるシャットダウンを防ぐため、Appleはバッテリーが劣化したiPhoneの性能を抑制してきました。このこと自体は大きな問題になるような事ではないのですが、性能抑制に関する情報をユーザーに十分伝えていなかった事で強く非難される事態となりました。
一部では裁判沙汰になっていたのですが、この批判を受けてAppleはバッテリー交換費用を大幅に減額すると同時に、バッテリーの現状と性能がユーザーにわかりやすく明示されるようにiOSを更新すると約束していました。そして今回、クックCEOはインタビュー中でバッテリーが劣化した際に性能を落とすか、落とさないかをユーザーが設定できるようにすると明言しました。
iOS 11.3からの搭載か
この設定は来月リリースされるiOSのベータ版に搭載されます。おそらくこのベータ版はiOS 11.3のベータ版を指していると思われます。ベータ版を約1ヶ月テストしたのち、3月にも正式版がリリースされ、一般ユーザーもこの設定を利用可能になると考えられます。それまでにどうしても性能の低下が気になってしまうなら、割引価格でバッテリーを交換して元の性能を取り戻す方法もあります。
ただ設定でバッテリーの状態に限らず購入時の性能を維持すれば予期しないシャットダウンが発生してしまう可能性が増します。iPhoneは日常生活において便利な情報端末であると同時に、電話として緊急時の連絡手段でもあります。そのため安定して作動させることも重要であり、安定性と性能、双方を天秤にかけてユーザー自身が選択する必要があります。
Source:9to5Mac
(KAZ)