発売されたばかりのApple Watchは既に分解レポートも公開されていますが、今度はプロセッサに詳しいChipworksが、Apple Watchに搭載しているS1プロセッサの内部構造も鮮明に分かるX線画像などを公開しました。
最新技術を採用したS1プロセッサ
今回Apple Watchを分析したChipworksは、アップルが最新の特許技術を使用し、Apple Watchに搭載しているS1プロセッサを製造しており、これまでのウェアラブルデバイスにはない洗練された仕上がりになっていると評価しています。
これまで発売されている、ほとんどのウェアラブルデバイスは、従来のかなり古い埋込式プロセッサを搭載していますが、Apple Watchでは全く新しいプロセッサを採用しています。
Apple Watchに搭載されているS1プロセッサは、薄い合金に包まれていることから、Chipworksの技術者がS1プロセッサを分解する前に、内部構造を調べるためX線撮影を行いました。
3Dジャイロスコープと加速度計が
撮影されたX線画像から、S1プロセッサの左上部のソケットには、3Dデジタルジャイロスコープと加速度計を搭載した、新しいSTマイクロエレクトロニクス製3mm角のランドグリッドアレイ(LGA)が配置されています。
スクリーンコントローラーはアナログ・デバイセズ製
Apple Watchの静電容量方式のタッチ入力では、アナログ・デバイセズ製のAD7166と印字されたスクリーンコントローラを採用しています。この型番は同社の製品リストには見当たりませんが、Chipworksは2015年4月に公表された「AD7166-202A Cortex M3 Based Cap」の製品仕様変更通知を発見し、詳細の仕様が判明しているようです。この仕様変更の通知は既にアナログ・デバイセズ社のWebサイトからは削除されています。
心拍センサーはテキサスインスツルメンツ製
また、ChipworksはApple Watchの心拍センサーには、テキサスインスツルメンツ製のOPA2376 Precision op-ampを採用しているようだと伝えています。
今回のChipworks、以前お伝えしたiFixitの分解レポートなどから、搭載しているコンポーネントが徐々に判明していきますが、アップルが公表していないApple Watchの詳細が、今後明らかにされるようです。
参照元 : Apple Insider、http://iphone-mania.jp/news-69944/
執 筆 : リンゴバックス