スマートフォンを見ながら運転することをはじめとした、いわゆる「ながら運転」は非常に危険なものとされていますが、Apple Watchも発売前からその対象に当たるのか否かという議論が一部で存在しています。
正直なところ、Apple Watch自体はまだ発売から数日しか経過しておらず、法対応等がこれらスマートウォッチに追い付くまでにはもう少し時間がかかりそうですが、倫理的な部分で言うと正直アウトだと思います。この話題に関して、テック系メディアのWAREABLEが、イギリスでの訴訟提起について報じているのでご紹介します。
教育指導費として10億ドルが必要
イギリスで話題となっている訴訟の内容は、運転中のスマートウォッチの利用に関する、教育指導の徹底です。訴えを起こしたのは、弁護士のStephen Joseph氏で、スマートウォッチをリリースしているAppleやサムスンなどに対し、ドライバーへの適切な教育指導の実施のために、10億ドル(約1,200億円)を要求するものとなっています。
かなり高額な要求にも思いますが、以前iPhone Maniaでもご紹介した通り、運転時のスマートウォッチの使用が非常に危険であることは事実ですので、広く一般に、こうした事実を啓蒙するには、そのくらいの費用が必要ということなのでしょうか。
なお、今のところ道路交通法には、運転中の携帯電話の使用を制限する項目として、以下のような記述があります。
自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号 若しくは第十七号 又は第四十四条第十一号 に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。
気にかかるのは、手で保持しなければ問題なしと読める記載ですが、Apple Watchは手首に装用するので、法的にはセーフというところでしょうか。今後、こうした実情を加味し、法改正がどのように進むのかは未知数ですが、やはり安全運転第一ですので、運転中くらいは、スマートウォッチの使用はを控えましょう。
参照元:WAREABLE、http://iphone-mania.jp/news-70022/
執 筆:クロス