以前、Apple Watchの製造原価率が非常に低いというニュースをご紹介したことがありますが、Motorolaの元社員であるHristo Daniel Ushev氏が、こうした見積りに対して異を唱えています。
過少な見積り・・・本来なら倍はする
製造原価の分析で知られる米IHS Technologyが、Apple Watch Sportの原価は81.20ドル(約9,700円)で、その製造原価率は、アップル製品のなかで最も低い、約24%であるという分析結果を以前公開していましたが、Hristo Daniel Ushev氏はこれはかなり低く見積もられた分析結果であると指摘しています。
同氏によれば、(IHSは)自社製品でもない部品を見積ることなど不可能に近く、詳細な部品コストの分析ができていない点、Apple Watchに多数の新しいテクノロジーが使用されている点、これに伴った新型部品・特注部品が多数使用されている点を挙げ、正確に見積もれば、おそらく倍以上の値段(原価)はするとの見解を示しています。
倍以上ということは、20,000円近い製造原価となり、その原価率も一気に50%近くにまで跳ね上がりますね。
Hristo Daniel Ushev氏は元Motorolaの社員ということもあり、そうした部分には精通している人物なのだと思われますが、IHSに限らず、単に分解をして算出されただけのレポートからは、背景にある開発コストやカスタマイズにかかる費用が抜けており、正確な原価の見積りにはほど遠いとしています。
Apple Watchをはじめ、Apple製品には特注部品や最新テクノロジーなどが数多く使用されているので、同氏の指摘は特に当てはまるかもしれませんね。
参照元:International Business Times、http://iphone-mania.jp/news-71650/
執 筆:クロス