イギリス最大の携帯事業会社であるEEの調べで、4G回線におけるトラフィックの量が、初めて3G回線を上回ったことが明らかとなりました。
そもそも4Gとは?
3G回線の速度が1.5Mbpsであるのに対し、4G回線は平均して12Mbpsから15Mbpsと、3Gに比べ10倍以上の速度を安定してユーザーに提供する回線の総称です。速度実験では最大で450Mbpsにまで達したこともあるそうです。
MbpsとMBの関係は、MB/s(秒)*8=MBpsであるため、理論上450MBpsは、1秒間に60MB弱のダウンロードが可能であることになります。目安としては、約30分の高画質アニメが数秒でダウンロード完了となる計算です。
3年で16倍に急増
EEによれば、このような高速の4G回線を使用するユーザーは、スコットランドで60%、ウェールズ地方で50%、イギリス南部で49%にまで達したとのことです。特に、この3年で急速に4G回線を使用するユーザーが増え、その数は2012年の16倍にまで増大したそうです。
その背景には、動画やSNSといった膨大なトラフィックを要するコンテンツが主流となってきた事実があり、これらだけで4G回線使用量の半分にあたります。特に自撮りと、動画やSNSの相性は良く、ニュースサイトZDNetによれば、自撮りブームの台頭がトラフィック消費を大きく増大させている可能性があるとのことです。
なお、SNSは全体の23%、動画のアップロードやダウンロードが28%を占め、動画関連の67%がYoutubeの再生によるものです。
ちなみに同社は、上記以外にも様々な調査結果を発表していますが、意外にもApple MapがGPSトラフィック全体の73%を占めており、Apple Mapよりも完成度が高いとされているGoogleマップは21%に過ぎないとのことです。
今後は医療用デバイスが主役に
しかしEEは今後、医療用スマートフォンやウェアラブルなどに搭載されている健康モニタリング機能が、トラフィック消費の主流になるのではないか、と見ています。
事実、同社の調べによれば、手元のデバイスによる健康モニタリングとビデオコンサルタントを受けたユーザーのうち、現段階で50%が、実際に医者へ向かうよりも満足していると回答しているそうです。
参照元:ZDNet
執 筆:kihachi