アップルは今月初めに拡張現実(AR)分野では定評のある、ドイツのMetaioを買収していたことが判明しました。しかし、アップルが今後この技術を活用してどのようなプロジェクトを進めるかなど、詳細ははっきりしていません。
今回、Metaioの買収はTwitterに法的文書が投稿され、Metaioの全株式がアップルに移動していたことで明らかになったとTechCrunchが報じています。
Metaioは既に事業を停止
Metaioは最近、当初6月に開催を予定していたユーザーカンファレンスをキャンセルし、Twitterアカウントも削除していました。また、数日前には製品開発と有料サービスの終了を告知していました。
TechCrunchが今回の件をアップルに確認したところ、「アップルは時として技術を持った小さな会社を買収することがあり、その後の事業計画や目的についてはコメントしない」といういつものコメントがあったようです。
拡張現実、コンピュータビジョンでは定評ある企業
MetaioのWebサイトによりますと、同社は拡張現実(AR)、コンピュータビジョン、画像認識に特化したソリューションを提供していました。例えばMetaio Creatorと呼ばれるツールでは、iPadのような既存のデバイス上で双方向の体験ができるようなオーサリング環境を提供していました。
以下の動画では、購入を検討している顧客がタブレットでこの技術を使ったフェラーリのアプリを使い、実際の車の映像に様々な画像や情報をオーバーラップし映し出している様子が紹介されています。
ARに注力するアップル
アップルによる買収後のMetaioと従業員の動向は明らかにされていませんが、アップルが拡張現実に関する機器やソフトウエアを調査していることは確かで、今年3月にはアップルは既にAR専属のチームを編成していると報じられています。
今回のMetaioの買収以外にも、アップルは透明なディスプレイの開発、iPhone上のバーチャルディスプレイ技術など、ARに関する複数の特許も取得しています。将来、ARによりアップルがどのような機能やサービスを提供するのか非常に楽しみです。
Source : Apple Insider、http://iphone-mania.jp/news-73286/
(リンゴバックス)