買収したBeats Musicを取り込んだアップルの新音楽配信サービスが、世界開発者会議(WWDC)初日となる6月8日に発表される見通しです。9to5Macが発表を目前に、現在までに明らかになっている情報を解説しています。
新サービスの社内での呼び名は「Apple Music」
通称「Apple Music」と社内で呼ばれている新音楽配信サービスは、すでに地位を確立しているライバルのSpotifyとPandoraに、新たな機能とサブスクリプションモデルを追加したものになるようです。
クラウド利用の新サービス
Appleの新たな音楽配信サービスは、iOS端末向けのリニューアルされる音楽アプリの主要要素として導入されます。音楽アプリは「Mu Music」「Playlists」の2つのセクションで構成されています。
音楽アプリでは、どの楽曲がクラウドのみに保管されていて、どの楽曲がオフラインでも視聴できるかがひとめでわかるようになっています。既存のBeats Musicアプリ同様、ユーザーはiTunesライブラリ全体を検索してストリーミングする楽曲を選び、自分のライブラリやプレイリストに追加できます。
また新たな音楽アプリでは、ドロップダウンメニューを使い、アーティスト、アルバム、楽曲、ミュージックビデオ、ジャンル、作曲家、編集別に自分のコレクションを整理可能です。さらに「Up Next」では、再生する曲の順番を自分で並び替えることができます。
ソーシャル機能も装備
音楽ソーシャルネットワークPingは失敗に終わりましたが、アップルは刷新する音楽サービスに「Artist Activity」という機能を統合し、アーティストが自分のページを管理・作成するだけでなく、自分の楽曲のサンプルやビデオをユーザーと共有できるようにするようです。ユーザーはPingのように自分の音楽プロフィールを作ることはできませんが、iTunesのログイン情報でアーティストページにコメントしたり、「いいね」を押すことができます。
iOS8.4アップデートとともに導入
またアップルは新音楽アプリを、iOS8.4の一部としてリリースすると見られています。
iOS8.4は当初はWWDCの基調講演のあとにリリースされる予定でしたが、9to5Macは6月最終週まで持ち越されると報じています。また新音楽アプリはAndroid版も用意されています。
価格と無料トライアル
気になるApple Musicのサブスクリプション料金ですが、導入開始時は月額10ドル(約1,250円)となる見通しです。これはSpotifyのプレミアムプラン、Beats Musicのプランと同額です。
またアップルは新サービス立ち上げにあたり、1ヵ月から3ヵ月の無料トライアル期間を設けることを検討しているようです。
Apple Musicは世界規模で展開?
Beats Musicはアメリカのみの展開ですが、アップルはApple Musicについて、世界展開を考えています。カナダとイギリスの名前が第1次導入国として挙がっているほか、少なくともロシアも、第1次リストに入っているようです。
日本で利用可能になるかどうかは、現時点では不明です。
Source : 9to5Mac、http://iphone-mania.jp/news-73554/
(lunatic)