iPhoneの組み立て製造を行うFoxconn Technologyが、インドに組み立て工場を新設するため、地元政府と話し合いを進めているようです。Reutersが報じました。
現地製造でコスト削減
5月にiPhone Maniaで、インドにFoxconnがiPhone工場建設を予定しているとお伝えしましたが、実際に話が動き始めたようです。
Reutersによると、世界第3位の規模に成長したインドのスマートフォン市場に直結する工場を建設することで、輸送費を含むさまざまなコストを低減するのが狙いです。
中国における工場労働者の賃金の高騰も、インドに生産拠点を設ける理由のひとつとなっています。
Foxconnは工場とデータセンターを含む10から12の施設を2020年までにインド国内に建設するとしていますが、詳細は明らかになっていません。
インドにおけるiPhoneシェアは10%
インド西部マターラーシュトラ州の工業大臣であるSubhash Desai氏は、Foxconnはこのひと月の間に、工場地選定のため代表を送ってきたと述べています。また同大臣は、Foxconnとはまだ最終契約には至っていないものの、同社はインド工場で、インド国内および海外市場向けにiPhone、iPad、iPodの製造を行う計画のようだとコメントしました。
Counterpoint Research Market Monitorによると、インド・スマートフォン市場におけるiPhoneのシェアは10%です。
インフラとサプライヤーが不足するインド
Foxconnは昨年、顧客だったNokiaがインド工場を閉鎖したため、同様に工場閉鎖を余儀なくされました。同社の新工場建設は、収益と雇用の両面でインドにとっても大きなメリットとなります。
インドではインフラとサプライヤー不足のためハイテク製品の製造が追いつかず、インドの100社以上の電話会社が、中国や台湾から製品を輸入しているのが現状です。
専門家はスマートフォンがブームになっている今こそ、インドの製造工場を拡張、製造量を増やして、中国市場と同じレベルを目指すべきと述べています。
Cisco Systemsによれば、インドにおける携帯電話契約数は中国に次いで第2位です。2019年までにはインド国内で6億5,900万台のスマートフォン、1,870万台のタブレットが普及する見通しです。
Source : Reuters
(lunatic)