アップルは新たなワイヤレスタイプのヘッドフォン開発で、最新の骨伝導技術を採用しようとしていることが、出願した特許申請書で明らかになりました。
ユーザーが必要な音声だけを抽出
アメリカ特許商標庁が公開したアップルの出願資料は「モバイル端末向けワイヤレスヘッドセットで、音声品質を改善する手法とシステム」と題されています。
アップルはヘッドフォン自体に内蔵された複数のマイクが音声を拾い、高品質のまま利用端末に転送する技術と、新たなシステムが骨伝導を感知するセンサーをはじめ、多くのセンサーを採用することで、ユーザーに必要な音声情報だけを伝えることが出来るとしています。
従来とは違うノイズキャンセリングシステム
これまでの音声ベースのノイズキャンセリングシステムとは異なり、今回アップルが申請した手法では、騒音や風音のレベルをヘッドフォンに内蔵されたマイクにより収集し判定するとともに、ヘッドフォン本体に内蔵された加速度計の情報や、各種センサーにより取得した情報なども統合し判断するようです。
多くのセンサーをヘッドフォンに搭載
アップルはヘッドフォンにプロセッサをはじめ、加速度計、フロント、リア、エンドに設置した3つのマイク、スピーカー、バッテリーなどを搭載すると説明しています。また、インターフェイスを担当するロジックボードも搭載しており、最終的にノイズキャンセリングを適用する前に、出力する音声をモニタリングすることが可能になるようです。
また、アップルは昨年9月にも骨伝導技術を利用し、iPhoneの音声品質を改善するノイズキャンセリングシステムに関する特許を取得しており、今回はこの技術をさらに発展させたものと考えられます。
新たなワイヤレスEarPodsに期待
骨伝導技術を搭載したワイヤレスヘッドフォンは、新しい製品分野であり、あまり一般的ではありません。現在販売されているヘッドフォンは通常とは違い、難聴防止や耳の穴をふさがす、周りの音を遮断しないというメリットがあります。
アップルはこれまで骨伝導技術を利用したり、新たなノイズキャンセリングシステムを搭載したりするワイヤレスタイプのヘッドフォンは製品化したことはなく、今後製品化されるかどうかが楽しみです。
Source : Apple Insider、http://iphone-mania.jp/news-82046/
(リンゴバックス)