予約の時点で既にiPhone6の初動を上回ると言われているiPhone6sですが、複数のアナリストが発表した平均予測によれば、2016年度のiPhone6sは2億3,300万台ほど売れるそうです。米メディアForbesが伝えています。
これまで以上に中国がiPhone6sのブースト役となる
各リサーチ会社や投資銀行などのiPhone6sに対する売上予測が出揃っていますが、Forbesによれば、各社の平均は2億3,300万台だそうです。昨年のiPhone5シリーズやiPhone6シリーズを含む全iPhoneの売上台数合計が、2億3,100万台ほどだったことを考えれば、いかにどの社もiPhone6sの売上に期待を持っているかが分かるというものです。
しかしその中でも、かなり強気な数値を掲げるところもあります。例えば野村證券は、iPhone6sだけで2億5,000万台が売れると見込んでいます。同社のアナリストであるJeffrey Kvaal氏は、強気の予測を出した理由は中国市場によるところが大きい、とします。
「主要マーケットからのリサーチに基いて、iPhone6sの初動1週間の売上台数が、2014年度に記録した1,000万台を超えるというアップルの見立ては、中国の需要増を考えれば自然だ」とKvaal氏は述べます。「iPhoneの売上台数における中国の寄与度は、2014年第3四半期の15%から、2015年度第2四半期には27%へと増加している」
また同氏は、iPhone6シリーズの価格が下がることで、アップルはAndroid端末の市場をさらに蚕食出来るだろうとし、まだまだiPhoneの普及率に伸びしろがあることも指摘しています。
わずか2日しか第4四半期に含まれないがそれでも売上増
カナダ・ロイヤル銀行のAmit Darayanani氏も、iPhone6sの売上が素晴らしいものになると考えているアナリストの1人で、2016年第1四半期(2015年10月~)はiPhone6sの影響がフルに発揮される場所であり、7,400万台売れた2015年度第1四半期の最高記録を更新してくるだろう、とします。
なぜここまで言い切れるのでしょうか。鍵はiPhone6sの発売日にあります。iPhone6は発売日が9月19日であったため、締め日が9月26日である第4四半期に、iPhone6の売上が9日分だけ含まれました。その一方、iPhone6sの発売日は6日遅い9月25日です。そのため、2015年度の第4四半期に含まれるiPhone6sの売上台数はわずか2日ぶんとなるのです。
それでも同銀行は、第4四半期に含まれるiPhone6sの売上台数は、昨年の同四半期におけるiPhone6より200-250万台多いものになると考えており、営業利益も15-20億ドル(約1,800-2,400億円)ほど増加するのではないかと強気の見方を採っています。
強気の予測を聞いていると、まるでiPhone6sが最初から成功がほぼ約束されているかのような感覚に陥りますが、アップル自身も、このように数字を大きく見せるべく発売日をずらしたり、中国の寄与度を上げたり、はたまた1年で新型iPhoneに交換できるプログラムで買い替えサイクルを短くしたりと、あの手この手の企業努力を惜しんでいないことも確かです。
Source:Forbes、http://iphone-mania.jp/news-86046/
(kihachi)