25日、JR西日本は新幹線の全乗務員に対してiPadを貸与することを発表しています。
同社は「中期経営計画2017」の4つの事業戦略において「世界に誇る技術を持つ新幹線のポテンシャルを高める」ことを掲げており、今回の取り組みについてもその一環であると説明されています。
マニュアル・規程類の電子化
JR西日本によると、新幹線の運転士に対してはiPad Airを貸与、車掌、客室乗務員に対してはiPad miniを貸与するとしています。導入台数は1,200台にもおよび、導入時期については山陽新幹線が平成27年1月13日、北陸新幹線が開業時となる同年3月14日になると発表しています。
今回の件について、同社は『通信機能・アプリケーションの活用および業務に必要なマニュアル・規程類を端末上で一元的に電子データ化することで、異常時対応能力を向上させ、新幹線のさらなる安全安定輸送の実現へ向けた取り組みを進める』としています。特に、マニュアル・規程類の電子化による効果については、運転士が約3キログラムから800グラム、車掌が約2キログラムから700グラムへ軽量化と大幅な手荷物重量の削減が見込まれるようです。
案内強化、安全安定輸送の実現
そのほか、今回のiPad導入による効果について同社は、新幹線および沿線在来線の最新の運行情報などをリアルタイムに取得でき、お客様への迅速な情報提供が可能となること、外国のお客様への簡易案内翻訳ツールなどの活用により、案内サービスの向上につながること、通信機能、カメラなどを活用することで異常箇所の画像などを関係者間で共有でき、原因特定が迅速化しダウンタイムが縮小することなどを挙げています。
JR東日本は早い段階から全従業員に対してiPadを貸与しており、今回のJR西日本の動きはそれに続くものとなります。鉄道業界をはじめ、インフラ業界各社は、どうしても最先端の技術から遅れをとりがちとなりますが、最近はそうした動きも早まってきましたね。
参照元:JR西日本、http://iphone-mania.jp/news-56918/
執 筆:クロス