来年発売が見込まれるiPhone7搭載のA10チップは、台湾TSMCが独占受注するとの報道が以前から出ていますが、英金融大手のHSBCがこの情報が正しいと判断、TSMCの株価格付けを「Neutral」から「Buy」へ引き上げました。
株価格付けを「Buy」へ引き上げ
英HSBCは現地時間12月1日、TSMCの株価格付けを「Neutral」から「Buy」へ引き上げ、その理由として、2016年にAppleからA10チップを100%受注するためと述べました。
現行のiPhone6s/6s Plusに搭載されているA9チップにはサムスン製とTSMC製があり、その比率は前者が60~70%、後者が30~40%とされています。しかし一部のベンチマークテストでTSMC製A9を搭載したモデルのほうがバッテリーの持ちが長いことが話題となり、一時はチップゲート問題に発展するのではともいわれ、Appleが両A9の性能差を認める公式コメントを発表するまでの騒ぎとなりました。
ますますAppleとの関係を深めるTSMC
HSBCのアナリストらは、
「過去数カ月間の複数メディア(Commercial TimesやDigitimesなど)の報道を含む情報から、TSMCがA10チップを100%受注すると判断するに至った。当社ではその結果、TSMCはA10チップ受注のみで22億~25億ドル(約2,718億~3,089億円)の収益を見込めると推測している。
これにA9チップ、指紋センサー、新しい半導体パッケージInFO(Integrated fan-out)を加えると、TSMCのAppleからの収益は、2015年の約37億ドル(約4,571億円)から2016年には46億ドル(約5,683億円)以上に増えると見積もっている」
と述べています。
またHSBCによれば、2015年におけるAppleの対TSMC取引はAppleの事業全体の約14%を占めていますが、2016年には24%まで増える見通しとのことです。
Source:Barron’s Asia、http://iphone-mania.jp/news-94135/
(lunatic)