国内でモバイルマーケティングを展開するMM総研は、国内MVNO市場の2015年9月末実績を発表しています。
MVNOサービス、2015年9月末時点で3,642万回線に
MM総研の発表によりますと、国内MVNOサービスの契約回線数は2015年9月末時点で3,642万回線となり、2014年9月末(1,928万回線)に比べ88.9%増加しました。
15年9月末時点の契約回線数を回線種別に見ると、携帯電話(3G/LTE)が1,065万回線(シェア29.2%)、BWA(WiMAXおよびAXGP)が2,567万回線(同70.5%)、PHSが10万回線(同0.3%)となっており、2015年3月末時点に引き続き、BWAカテゴリが最多となっています。
格安SIMの契約数が拡大
BWAカテゴリでは、WiMAX2+およびAXGPにおいて、MNOでもあるMVNO向けの回線数が大きく伸長したことのほか、WiMAX2+回線では、KDDI(au)のWiMAX2+対応スマートフォンの契約回線数が増加していること、AXGP回線ではソフトバンクモバイル向けに提供するWireless City Planningの契約回線数が引き続き増加していることなどが紹介されています。
次に、携帯電話カテゴリにおいては、「格安SIM」の契約回線数が引き続き大きく伸長しており、中でもNTTコミュニケーションズやインターネットイニシアティブ、ビッグローブが市場を牽引した他、新勢力となるU-NEXTや楽天モバイル、ドコモ回線とau回線のマルチキャリア体制でサービスを提供するケイ・オプティコムがシェアを伸ばしました。
独自サービス型SIM市場が急拡大
独立系MVNO事業者がSIMカードを活用し、独自の料金プランで提供する独自サービス型SIMの回線契約数は、2015年9月末で405.8万回線となりました。
これら成長の背景には「SIMフリー端末の増加」「販売チャネルの拡大」という2つポイントがあると分析されています。
「SIMフリー端末の増加」という点においては、これまで国内で流通するSIMフリー端末は、海外メーカーのローエンドモデルが主流であったが、富士通やシャープ、京セラといった大手国内メーカーからミドルレンジの端末が相次いで発売されたほか、海外メーカーでもASUSやファーウェイを中心にミドルレンジの端末がヒットしました。
また、「販売チャネルの拡大」については、大手家電量販店の取扱規模が拡大し、特に、ヨドバシカメラやビックカメラでは、店頭に専用カウンターを設置たほか、これまで格安SIMの課題とされていた即日MNPに対応したうえ、ラインアップの充実したSIMフリー端末とセット提案することで、需要喚起に成功したことが紹介されています。
Source:MM総研
(クロス)