ロック・トラッキング・アクティブ
この技術は、カメラとセンサーが空間をX、Y、Z軸の3D座標に置き換え、手の動きを追い、命令を認識するという仕組みです。今回の特許では手を動かすことによって、ロック、トラッキング、アクティブのオンオフ動作を行う機能がピックアップされています。
例えば、手を水平にして下に下ろす動作をすればセンサーデバイスがロックされインプットがオフになりますが、押す、波打つなどの動作を行えば、センターが再反応し、モーショントラッキングがオンになるといったように、この三つの機能と動作の組み合わせによって様々な操作を行うことが出来ます。
既成技術とは次元が違う
2002年に公開されたトム・クルーズ主演の映画「マイノリティ・リポート」では、様々な未来の技術が紹介されていました。中でも手でコンピュータを遠隔操作するシーンには夢を膨らませた方が多いと思います。実際にXboxのKinectでは既にこの技術が使用されていますし、スマートTVなどを始めとするスマート家電シリーズに順次組み込んでいる最中です。
しかしこれまで、3Dジェスチャー機能はあまり期待出来るようなものではありませんでした。Kinectは結局のところゲームに過ぎませんし、サムスンのスマートTVは空中でマウス操作をしているに過ぎず、リモコンで操作した方がマシという有り様でした。
とはいえアップルが発表するとあっては、なにかを期待しても良さそうです。既成技術を後追いしているに過ぎないという批判もこれまでアップルは浴びてきましたが、同時に様々な分野に新たな風を吹かせ革命を起こしてきたのも事実です。
例えばiPadが発売される以前は、タブレット市場はあまり注目を浴びていませんでしたが、昨年はタブレット業界全体で2.35億台もの売上がありました。そのうちiPadが占める割合は6,490万台にものぼります。
PrimeSenseの買収から
以前よりアップルはこの分野に先行投資を行ってきました。2013年には、Kinectを開発したPrimeSenseを3.6億ドルで買収し、アップルにしては規模の大きな買収案件だと話題になりました。
先月PrimseSenseはアップルへ完全に組み込まれましたが、PrimeSenseは3Dマッピングとモーショントラッキングデバイスの特許を同月に取得しており、今回のアップルの特許はこのPrimeSenseの特許に関係するものとなるようです。買収以来長らく目立ったアクションが起きませんでしたが、先月にはApple TVをリモコンでジェスチャー操作する動画が発表されたりと、アップルの計画がだんだんと水面浮上してきたようです。
参照元:AppleInsider、腾讯科技、http://iphone-mania.jp/news-59116/
執 筆:kihachi