Appleが4月にも出荷予定としているApple Watchは、多くの人がその売れ行きに注目しています。そんな中でAppleのCEOティム・クック氏が、売れ行きについて言及しています。
iPodの発売時のような見通し
クック氏はApple Watchの販売数見通しについて、「iPod発売時のような売れ行き」を想定していると発言しました。これまでApple Watchの販売数については「数千万台が売れて大ヒットとなる」、「iPhoneユーザーの数%しか興味がない」など「売れる」、「売れない」の双方の予想が出ていました。今回の発言はこうした予測や調査結果に一石を投じるものになりそうです。
iPodは大ヒット商品となりAppleの復活を支えました。しかし販売1年目は40万台に満たない台数しか売れていません。その後、容量別に価格を区切り、Windows PCでも利用できるようにするなどの改良を進めて、販売3年目でようやく500万台弱にまで販売数を増やしました。
さらに4年目には大ヒット商品となり、販売数は一気に2,000万台を突破しますが、ここに至るまでは簡単な道のりではなかったと言えます。Apple Watchでもこのような販売数推移を想定しているとクック氏が発言したことになります。
スロースタートの要因は?
では、なぜApple Watchはスロースタートと想定されているのでしょうか。まずスマートウォッチがまだ人々の生活に根付いていない点が挙げられます。そして発売国も当初は米国と一部の国に限られると予想されています。日本でも発売が秋になるのではという情報もあり、そうした要素もスロースタートに繋がっていくのかもしれません。
ただクック氏自身「Apple Watchは生活を変える」とその普及に自信を見せています。徐々に人々の生活に入り込んでいくことで時間をかけて販売数を増やしていくのでしょう。さらに販売国も拡大することで、販売数は一気に拡大すると予想されます。こうした拡大イメージをiPodの販売数と重ねた上での発言だったのかもしれません。
参照元: WSJ
執 筆: KAZ