アップルが、人材引き抜きでバッテリーメーカーから訴えられました。興味深いことに、訴えた企業の製品は、携帯電話などではなくハイブリッドカーに使われており、アップルの電気自動車開発の噂に真実味を持たせる内容となっています。
アップル、ハイブリッド車用バッテリーメーカーの幹部級開発者を引き抜き
アップルが自動車を開発しており、それは自動運転の可能なミニバン型電気自動車である、との噂が飛び交っていますが、その噂を裏付けるような訴訟が明らかになったと米メディア9to5Macが報じています。
アメリカのバッテリー製造企業であるA123 Systems社が、アップルによる人材引き抜きで開発に支障をきたしているとして、アップルを相手取り訴訟を起こしました。興味深いのは、A123社はiPhoneやMacのような電気製品ではなく、ハイブリッドカーに使われる自動車用バッテリーの製造に強みを持つ企業だということです。噂されているアップルの自動車開発を裏付ける人材引き抜きかもしれません。
A123社は、博士号を持つ指導的立場にある技術者4人をアップルに引き抜かれました。頭脳流出により開発が行き詰った同社は、退職した元社員のコンピュータに残っていた電子メール履歴からアップルの人事担当とのやり取りを発見し、不当な人材引き抜きだとしてアップルを訴えています。
BMWやGMなどのハイブリッドカーバッテリーに強み
A123社のWebサイトには、記事冒頭の画像にあるBMWのほか、マクラーレン、GMといった大メーカーのハイブリッド車に加え、ハリウッドセレブにも愛される高級ハイブリッドカーのフィスカー・カルマなどにも、同社の製品が搭載されていることが紹介されています。
ベンツからも開発幹部を引き抜いたアップル
アップルは、すでにメルセデス・ベンツのシリコンバレー拠点を率いていた技術者を引き抜くなど、自動車開発に取り組んでいることを確実視させる動きが続いています。また、建設中の新社屋には自動車開発にも使えるほどの大型研究開発施設群があると報じられています。
今回明らかになった人材引き抜きが、iPhoneやMacのバッテリー改善よりも自動車開発に関連していそうなことから、やはりアップルの電気自動車開発に真実味があるように思えます。
参照元:9to5Mac、http://iphone-mania.jp/news-63022/
執 筆:hato