iPhone8(仮称)ではディスプレイの強度を高めるため、サファイアが採用されるかもしれません。Appleが新たに取得した特許「サファイア成分の熱処理システム」では、iPhoneのディスプレイにサファイアを用いる技術が紹介されています。
以前から採用の噂はあった
宝石類の中では、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つサファイアですが、iPhone7では傷がつきにくいよう、ホームボタン(Touch ID)とカメラレンズのカバーに採用されていることが分かっています。しかし、新たに米国特許商標庁(USPTO)が公開した特許によると、Appleはディスプレイにも採用する技術を開発しているようです。
iPhoneのディスプレイにサファイアを用いるという計画自体は以前より存在していましたが、サプライヤーとして供給を行うはずだったGT Advanced Technologiesが破産したことで、立ち消えとなっていました。ただ、2016年8月にもサファイアガラスをApple製品に幅広く採用する特許が公開されていることから、一部モデルがガラス製になると噂されているiPhone8には同素材が積極的に用いられるのでは、とする見方が浮上していました。
iPhoneに採用で他ベンダーも追随?
これまでにも、Appleはサファイアガラスとリキッドメタルを組み合わせた、強度や密度の高い特殊な素材を開発していることが分かっているほか、強化ガラスを「疎油基コーティング」して、指紋や汚れ、画面の反射を抑えつつ傷をつきにくくする特許なども取得しており、iPhoneの強度を高めることに強い関心を持っています。
もし、サファイアの本格的な採用をAppleが計画しているとすれば、iPhoneが耐久性という点で他のスマートフォンを大きくリードすることになるのは想像に難くありません。
スマートフォンの故障原因で最も多いのは落下(2位が水没)、iPhoneの画面にヒビが入っているユーザーの割合は23%にも上るというデータも出ているだけに、サファイアで硬度が大幅に上昇した端末がAppleから出るとなれば、他ベンダーも追随するのは必至です。そうなると、2017〜2018年におけるスマートフォン市場のトレンドは「耐久性」ということにもなりそうです。
Source:SLASH GEAR
Photo:Flickr-Gary Parent
(kihachi)