アップルのティム・クックCEOは、イスラエルで新オフィスの開所式に出席したほか、ルーベン・リブリン大統領と会談しています。アップルはイスラエルをチップの開発拠点として重視している模様です。
クックCEO、イスラエルのリブリン大統領と面談
アップルのティム・クックCEOは、ドイツのメルケル首相と会談した翌日、イスラエル入りし、テルアビブ地区のヘルツィーヤで新オフィスの開所式に出席したほか、ルーベン・リブリン大統領と会談しました。昨年にはアップル本社でネタニヤフ首相とも会っており、同国の要人との面談が続いています。
今回のクックCEOのイスラエル訪問には、イスラエル工科大学で修士号を取得したハードウェア担当副社長のJohny Srouji,氏も同行しています。クック氏によると、アップルは現在、イスラエル国内で700人以上を直接雇用しているとのことです。
アップルはイスラエルでチップを開発か?
アップルは既にハイファに研究開発拠点を設置しており、さらに新オフィスを設置したこと、さらに最近のイスラエルにおける求人活動から、iPhoneなどに採用されるチップの研究開発をイスラエルで進めようとしているのではないか、とウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。
アップルは現在、イスラエル国内でハードウェアとソフトウェアの人材募集を行っているほか、半導体大手のテキサス・インスツルメンツが2013年に閉鎖した研究開発拠点の元従業員を採用しています。
最近、iPhone6sに採用されるA9チップの大半はサムスンが受注した、との報道がありましたが、アップルは2012年発売のiPhone5に搭載しているA6チップ以降、チップは自社で設計開発しています。
イスラエルでの技術獲得に注力するアップル
アップルはイスラエルで、2013年に3DセンサーのPrimeSenseを買収したほか、マイクロプロセッサ・チップ設計企業を2社買収するなど、イスラエル企業の技術獲得に力を入れている模様です。
なお、イスラエルにはアップル以外にもGoogle、IBM、Facebookやヒューレット・パッカードなど、250以上のテクノロジー関連企業が研究開発拠点を設置しています。
参照元:The Wall Street Journal、http://iphone-mania.jp/news-63818/
執 筆:hato