利用者の同意なく契約を自社プロバイダーを勝手に変更したとして、総務省が2社に行政指導を行うとSankei Bizが報じています。
引越しシーズンを前に、iPhoneなどスマートフォンと光回線の「セット割」が大手各社から出揃い、競争が本格化するにつれて同様の事例も増えると考えられ、注意が必要です。
「フレッツ光」契約者に強引な勧誘、総務省が行政指導
NTT東西の「フレッツ光」利用者への電話勧誘で不適切な勧誘があった、としてインターネットプロバイダ事業者2社に対して総務省が行政指導を行う、と2月27日付けのSankeiBizが報じています。光回線との「セット割」で行政指導が入るのは今回が初めてとのことです。
電気通信事業法に基づく行政指導対象となった2社は、「フレッツ光」契約者への電話勧誘で、利用者に同意を取らずにNTTの契約を自社との契約に勝手に変更したり、電話で聞いた情報を使って本人になりすましNTTに契約変更を申し込んだりしていた、とのことです。
激化する顧客争奪戦、行き過ぎた勧誘も頻発
今年2月から、NTT東西が「フレッツ光」回線を他の通信事業者に卸売りし、各社が独自ブランドで販売できるようになりました。インターネットプロバイダ各社がすでに顧客獲得合戦を展開しているほか、iPhoneなどスマートフォンと光回線の「セット割」である「ドコモ光」と「SoftBank光」がともに3月1日からサービスを開始予定で、先行していた「auスマートバリュー」を追随します。
一定期間の利用等を条件に光回線を割安で販売する「セット割」は、これから春の引越しシーズンを迎えることもあり、通信料金を安く抑えたいユーザーの取り込みを狙った各社の争奪戦が激化しています。
筆者の周りでも「お得なプロバイダのご案内」「ご利用状況の確認」などと称して、自宅電話だけでなく、携帯電話にも勧誘目的の営業電話がかかってきて、仕事の邪魔になって迷惑だ、という話を聞くようになりました。
3月1日に「ドコモ光」や「SoftBank光」のサービス提供が開始されれば、今回の行政指導を受けた2社以上に強引な勧誘電話や訪問営業をする会社が出てくることが予想されます。なかには、あたかもNTT東西からの電話のように装って営業電話をしてくる会社もあり、うっかり信用してしまわないように注意が必要です。
また、自宅の光回線やプロバイダは、あまり頻繁に乗り換えないこともありサービス内容や割引条件がよくわからず、「月々の料金が安くなるなら」と勧誘に乗ってしまい、身に覚えのない請求が来てしまうトラブルも想定されます。
「セット割」をしっかり比較して賢く活用を!
本来「セット割」は、自分に合ったサービスを上手に選べば、月々の通信料金を節約することができます。しかし、スマートフォンで契約している料金プランによって割引額が変わるなど、分かりにくく感じてしまう方も多いと思われます。
iPhone Maniaでは、大手キャリア3社が提供する「セット割」を徹底解説した特集ページを公開し、家族人数や契約内容ごとの比較表も掲載しています。しっかり予備知識を身につけて「セット割」をお得に活用するために、ぜひご利用ください。
参照元:SankeiBiz
執 筆:hato