ソフトバンクが「ソフトバンク4G LTE」のエリアマップを6日に更新しています。今回の更新ではプラチナLTE(900MHz帯の電波を利用したLTE)の整備を反映しており、LTEエリアが急拡大していることが確認されました。なおプラチナLTEはiPhoneではiPhone5s/5c、iPhone6/6 Plusで利用できます。
昨年末頃からプラチナLTE整備は加速
ソフトバンクは当初、2014年春からのプラチナLTEサービス開始を目指していましたが、既存利用者の立ち退き問題に直面してサービス開始が遅れていました。その後、iPhone6/6 Plus発売前にごく一部の地域でサービスを開始していたのですが、去年の暮れ頃から基地局数を一気に拡大させてきました。
その整備の成果がエリアマップで確認できるようになっています。
上のマップでもわかるように、これまで県庁所在地や主要都市でしかLTEが使えなかった中国四国地方ですが、LTEエリアが町村部や山間部、都市間にも広がっていることがわかります。また2月19日以降に整備予定となるオレンジのエリアもかなり広くなっており、今後のエリア拡大にも期待が持てます。
北海道でも特に道東地方でのLTEエリアは他社に見劣りしていたのですが、整備予定エリアがかなり広がっています。このエリアはもちろんプラチナLTEを利用して整備されます。これ以外の地域でも全国でエリアの拡大が確認されており、まさに急拡大と言っていいでしょう。LTEエリアの狭さはソフトバンクのネットワークの弱点となっていただけに、一気に挽回へと進んでいくと予想されます。
プラチナLTEには課題も
プラチナLTEの整備でエリア急拡大を果たしたソフトバンクですが、プラチナLTEの運用には幾つかの課題も残っています。まず既存利用者の関係でまだ大都市部でプラチナLTEを利用する状況にはなく、そこでの整備はまだまだこれからです。都市部ではプラチナバンドの整備により屋内やビル影などでの電波感度向上が期待できるため、整備を急ぐ必要もあります。
また現在整備が進んでいる基地局は殆どが下り最大37.5MbpsのLTEにしか対応していません。既にLTEは200Mbpsを超える時代であり、少々時代遅れの感はぬぐえません。ソフトバンクのLTEが他社と同等になるためには、課題である大都市部でのプラチナLTEの整備や下り最大75Mbps化を進め、さらにその先にあるキャリアアグリゲーションへと繋げていく必要があります。
参照元: ソフトバンク
執 筆: KAZ