以前からiPhoneのワイヤレス充電化に向けて動いているとされるAppleですが、今回新たにBroadcomと同技術で提携したとの情報が浮上しました。
2年前から共同開発か
JPMorganのアナリスト、ハーラン・サー氏によれば、AppleとBroadcomは約2年前から、iPhone向けにカスタマイズしたワイヤレス充電システムの開発で提携しているとのことです。
ただしワイヤレス充電機能は今秋発売予定のiPhone8には搭載されない見通しで、サー氏はその理由を、SamsungのGalaxy Note 7のリコール問題で慎重になっているためとしています。
交錯するワイヤレス充電関連の噂
iPhoneのワイヤレス充電機能とその規格については、情報が交錯しています。
Apple関連情報の正確さで定評のあるKGI証券のミンチー・クオ氏は、今秋リリースされると見られるiPhone8の3モデルすべてがワイヤレス充電対応となるとの予測を発表しました。
またつい最近では、Appleがワイヤレス充電方式「Qi(チー)」を推進する業界団体Wireless Power Consortium (WPC) に加盟したことから、iPhone8はQi規格を採用する可能性が高いともいわれています。
その一方で、Appleが独自開発したインダクティブ充電技術を採用するという説や、新興企業Energousが開発する遠距離ワイヤレス充電技術WattUpを採用するという情報も繰り返し報じられています。
ワイヤレス充電の根拠はガラス製ボディ
米CNBCはiPhone8がワイヤレス充電対応となるという噂が絶えない理由について、ボディのほとんどがガラス製となるといわれているためだろう、と記しています。
JPMorganのサー氏も、
背面ガラスカバーはワイヤレス充電を可能とし、メタル製ケースと比べ信号の干渉が軽減される。Appleは競合他社との差別化のため、急速充電などの機能を追加し、ハードウェアエコシステムの価値を上げる可能性がある。
と述べています。
BroadcomといえばAppleにWi-Fiチップを供給するサプライヤーとして知られていますが、約1年前には同事業から撤退するとの噂がささやかれていました。
サー氏は、iPhone向けワイヤレス充電システムの開発により、Broadcomは5億〜6億ドル(約564億〜677億円)の利益が見込めると見積もっています。
Source:CNBC
Photo:YouTube
(lunatic)