Appleに代わり、FBIの依頼を受けてiPhone5sをロック解除したとされるイスラエルのCellebriteが、iPhone6/6 Plusを含むiPhoneを合法にロック解除可能になったと発表しました。
iPhone6以前のiPhoneがすべてロック解除可能に
日本のサン電子傘下で、イスラエルを拠点とするCellebriteのディレクターを務めるシャハー・タル氏が現地時間2月23日、同社のAdvanced Investigative Service (CAIS)によって、iPhone4s/5/5c/5s/6/6 Plusを合法的にロック解除可能になったとツイートしました。
iPhone6/6 Plus以前のすべてのモデルについて、Appleのセキュリティを迂回し、暗号が解除できるとしています。
同社はCAISのほか、スマートフォンから数秒でデータを抽出できるUniversal Forensic Extraction Device (UFED) Physical Analyzerといった製品も提供しています。
アプリのデータも抽出可能。iPhoneのまるごとコピーサービスも
Interceptの昨年の報告によると、CellebriteはiPhoneなどの端末をロック解除するのに1台あたり1,500ドルを請求しています。また1年を通じてロック解除や暗号化されたアプリからのデータ抽出などのサービスが受けられるサブスクリプション契約は、年間25万ドルとのことです。
同社によれば、Uber、Facebook、Chromeや、出会い系アプリに保管された個人データを抽出可能であるようです。
またCellebriteは同じく23日に、既存のiPhoneのすべてのデータを、別の新しいiPhoneにまるごとそっくり高速コピーするサービスの立ち上げも発表しています。
AppleのiPhoneロック解除拒否で一躍有名に
Cellebriteの名を一躍有名にしたのは、米カリフォルニア州サンバナディーノ郡で起きた銃乱射事件です。犯人が所有していたiPhone5sのロック解除をFBIがAppleに要請したもののAppleがこれを拒否。最終的にはFBIがハッカーに大金を支払ってロック解除したことが明らかになりましたが、このハッカーがCellebriteだったといわれています。
ただしFBIもCellebriteも、同社の関与を公には認めていません。
Source:Cyberscoop via MacRumors
(lunatic)