世界のiPhoneユーザーが医学の進歩に貢献できる新たな取り組み、Research Kit誕生の舞台裏には、著名な医学博士の存在がありました。
アップルの「Research Kit」誕生の背景?
アップルが3月9日のスペシャルイベントで発表したResearch Kitは、iPhoneユーザーが医学研究の進展に貢献することのできる、オープンソースのフレームワークです。発表からわずか24時間で1万人以上が心臓血管研究への参加を表明するなど、期待と注目を集めています。
Research Kit誕生の背景には、著名な医学博士であるステファン・フレンド博士の講演があったようだと米メディアCult of Macが報じています。
数千人単位の患者情報をクラウドで共有するアイデアを語る
スタンフォード大学で講演したフレンド博士は、数千人の患者の協力を得て研究が進められるようになる将来を想像してほしいと聴衆に語りかけました。
「遺伝子情報と、患者が摂取した薬などの情報がクラウド上にあれば、人々は簡単に症例を調べることができる。研究者は大いなる探索が可能となる」と語ったフレンド博士は、聴衆の中にアップルが引き抜いた医学の専門家であるマイケル・オライリー博士がいることなど知る由もありませんでした。
アップルの医学テクノロジーアドバイザーになっていたフレンド博士
フレンド博士の講演の後、オライリー博士は「私がどこで働き何の研究をしているか話すことはできないが、あなたと話す必要がある」と話しかけました。その1年半後、アップルはスペシャルイベントでResearch Kitを世界に発表しました。
フレンド博士の講演がResearch Kit開発のきっかけとなったのか、それ以前からアップルが研究を進めていたのかは不明です。フレンド博士はアップルに医学テクノロジー分野のアドバイザーとして関与していましたが、Research Kitの歴史について多くを語らないよう指示されていた模様です。
以下の動画は、2011年、TEDイベントでのフレンド博士のプレゼンテーションです。
参照元:Cult of Mac、http://iphone-mania.jp/news-66232/
執 筆:hato