今秋発売が見込まれる次期iPhoneでは、ワイヤレス充電方式が採用されるとの説が有力となっていますが、Appleがちょっと驚くようなワイヤレス充電技術の特許を申請していることがわかりました。
磁場を利用して物体を空中に浮かせる
Appleの特許情報に詳しいPatently Appleによれば、Appleが考えているのは、電圧を加えると磁場を生み出す電線コイルを内蔵する、電磁石浮揚装置です。この装置の上に、同じく磁場を発生させる物質をセットすると、上に置いた物質が浮き上がります。この様子を表しているのが、下の図12と図2です。
浮かんだ状態でiPhoneやApple Watchを充電
特許に記されているこの浮揚装置活用の一例が、iPhoneやApple Watchなどのワイヤレス充電です。つまりiPhoneやApple Watchなどを空中に浮かせた状態で充電することになります。
別の例として、Apple Storeでの利用も挙げられています。電磁石浮揚装置にセンサーをつけることで、浮揚させているもの(iPhoneなど)の位置を検知し、その位置や動きを調整可能になるとのことです。
Apple Storeで、販売している商品のディスプレイに利用する例も示されています。iPhoneが空中に浮かんだ状態で回転していたら、確かに注目を集めること間違いなしです。また空中に浮いていれば、手に取らなくても全方向から製品を見ることができます。
その他、電磁石浮揚装置にマイクロフォンなどのオーディオ入力デバイスをつなぎ、浮揚させたiPhoneなどのデバイスを、音や音楽に合わせて「ダンスさせる」といったアイディアも記されています。
LGがすでに空中浮揚スピーカーを発表
ここまで読んで、「本当に実現するの?」と思われた方がいるかも知れません。しかし実はLG Electronicsが、浮揚ステーションの上で浮揚するワイヤレススピーカー「Levitating Portable Speaker (model PJ9)」を、今年1月に米ラスベガスで開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で紹介しています(トップ写真)。同スピーカーは浮いた状態でワイヤレス充電が可能とのことです。
次期iPhoneでどのようなワイヤレス充電方式が採用されるかはまだわかりませんが、将来的には宙に浮いた状態で充電するシステムになるかも知れません。
Source:Patently Apple
Photo:LG Electronics
(lunatic)