携帯大手3社が、MVNOが回線を借りる際の接続料を10%〜20%引き下げると産経新聞が報じています。「格安スマホ」の料金が引き下げられる可能性があります。
月額料金100円程度の引き下げの可能性も
「格安スマホ」「格安SIM」として注目を浴びているMVNOは、自前の回線を持たず、大手キャリアの回線を借りることでコストを引き下げています。
MVNO各社が大手キャリアに支払う接続料は、毎年度末に大手キャリアが決定し、MVNO各社はその年度ぶんを支払っています。
産経新聞によると、大手各社が平成28年度の接続料を前年から引き下げる方針とのことです。引き下げ幅は、ソフトバンクが約20%、KDDIが約15%、ドコモが約10%で、MVNOの月額料金が100円程度下がる可能性が報じられています。
大手各社の毎秒10Mbあたりデータ通信の接続料は、ドコモが約67万円(前年79万円)、KDDIが87万円(同97万円)、ソフトバンクが94万円(同117万円)だったとのことです。
MVNOメインユーザーは7.8%
月額料金が安くなると話題になっているMVNOですが、MMD研究所が最近公開した調査結果では、MVNOをメイン回線として利用しているユーザーは7.4%で、前年比1.8ポイント伸びているものの、まだ1割に達していません。
MVNOユーザーの伸びが鈍い背景には、「面倒くさそう」「通信品質が不安」といった心理的ハードルもあると思われます。最近は、イオンが格安SIMを1週間、完全無料でレンタル提供するなどの取り組みも行われています。
また、MVNO事業者も、料金だけでの競争では企業体力勝負となり、企業によっては経営が成り立たなくなります。料金だけでなく、ユーザーにとって魅力的な特徴のあるサービスやプランを提供できるかが、今後の競争を左右しそうです。
Source:産経新聞
(hato)