無料メッセージアプリなどを手がけるLINEは、スマートフォン単体でLINEスタンプの制作、販売を行えるアプリを、2017年夏に公開することを発表しました。
クリエイターズ制度3周年!登録制作者数は全世界で約72万人
多くの人が活用している無料メッセージアプリ「LINE」では、芸能人やアニメ、映画などの公式が販売するスタンプ以外に、一般のクリエイターが制作して販売できる「LINE Creators Market」制度があります。5月15日、このサービスが3周年を迎えたことを受け、利用・販売実績が公開されました。
クリエイターが制作したスタンプは、ストアに登録するためにLINEによる審査が行われます。審査通過後ストアに登録、販売開始となり、売上から手数料を引いたうちの半額が制作者に支払われる仕組みです。
2014年5月よりスタートしたこの制度では、スタンプの販売価格を変更できる機能や動くスタンプ(アニメーションスタンプ)、写真を使ったスタンプの解禁、スタンプ販売個数を1セット40個から最低8個への変更など、クリエイターが制作しやすいよう取り組んだこともあり、2017年5月8日までの3年間で登録クリエイター数は、世界230カ国で約72万人、販売中のスタンプやきせかえは合計40万セットに達したといいます。
今年夏には、スマホのみで制作・販売が可能に
スタンプの制作には、専用のイラスト作成ソフトやそれを動かすためのパソコン、ペンタブレットなどのデジタル機器が必要です。作成したスタンプを既定サイズに準拠するよう画像サイズや余白などの設定変更を行い、それから審査申請という流れになります。
LINEは、2017年夏ごろをめどに、スマートフォンのみでスタンプの制作や販売ができる専用アプリをリリース予定です。このアプリでは、クリエイターとしての登録からスタンプ制作のための写真撮影、トリミング、ペイントなども可能で、審査申請や販売開始まで行えるようになります。
LINEスタンプ制作経験者に取材すると、「サービス開始当初は審査申請から通過まで半年以上かかったが、現在は申請から1週間程度で返答があり、最短で1~2週間程度あれば販売開始される」ほど制作・販売しやすい環境になったようで、新たなスタンプ制作向けアプリの登場には「細かなルールのあるスタンプ制作や、審査申請・販売が簡易になることを期待している」とのコメントでした。
「LINE Creators Market」での3年間の販売総額は約480億円に上り、売上上位クリエイター10名の平均販売額(累計)は5億円以上になるなど、LINE内のスタンプだけにとどまらず、グッズや書籍化にも発展しています。以前から興味はあったが制作環境が整わなかった方にも、スタンプ制作専用アプリは朗報ではないでしょうか。
Source:LINE
(asm)