iOS11では、これまでApple Payしか使い道のなかったiPhoneのNFCが解放され、サードパーティ製アプリでもNFCタグの読み取りが可能になることが分かりました。iPhoneのほか、Apple Watchでも利用可能になるとみられます。
Apple Payしか使い道のなかったiPhoneのNFC
Appleが開発者向けに公開したiOS11関連の資料に、「Core NFC」と呼ばれる、アプリがNFCタグを読み取るフレームワークに関する情報があることを米メディアEngadgetが報じています。
2014年のiPhone6/6 Plusで初めてNFCが搭載されましたが、Appleはこれまで、セキュリティを理由に、NFCの利用をApple PayとPassbookに限定していました。iOS11では、他の用途での利用を認めることにしたようです。
なお、Core NFCには、NFC Data Exchange Format (NDEF)と呼ばれるフォーマットに対応した端末が必要で、現在のところ、対応しているのはiPhone7/7 Plusのみです。
WWDC 17でのwatchOS 4のデモにヒント
AppleのWebサイトには、Core NFCの用途として、店頭での商品情報の読み取り、博物館で展示物情報を参照といった、iPhoneが情報を読み込む使い方が紹介されています。
WWDC 17でwatchOS 4が発表された際、ジムのトレーニングマシーンから心拍数や消費カロリーの情報を読み込む様子が紹介されていたことから、Apple WatchでもNFCタグの読み取りが可能になると考えられます。
ただし、AirPodsやBeatsヘッドホンに搭載されたW1チップで実現しているような、iPhoneと近づけるだけで認識し、簡単にペアリングが完了するような機能はサードパーティには公開されないだろう、とEngadgetは報じています。