iPhoneの組み立てを担当するApple最大のサプライヤーとして知られるFoxconnが、アメリカのミシガン州に自動運転と人工知能(AI)、ディープラーニング(深層学習)に特化した研究開発施設を設置する、と中国メディアSouth China Morning Postが報じています。
数十億ドルを投じ自動運転、AI、深層学習の研究開発施設
Foxconnは先日、約100億ドル(約1.1兆円)を投じてウィスコンシン州にディスプレイ工場を建設することを発表したばかりですが、ミシガン州に設置するのは自動運転、人工知能、深層学習といった最先端分野の研究開発施設で、数十億ドル(数千億円)規模の投資が見込まれています。
ミシガン州と言えば、自動車の街として知られるデトロイトがあり、大手自動車メーカーと組んで自動運転技術の研究を行うのに良い立地と言えそうです。
Foxconnのテリー・ゴウ会長は、「自動運転技術だけではなく、人工知能や深層学習にも関心がある」と語っています。
米メディア9to5Macは、Appleと強固な関係にあるFoxconnが、Appleが「巨額投資」していることをティム・クック最高経営責任者(CEO)が認めた自動運転システムや人工知能関連分野で技術力を磨くことは、Appleの製品開発にもプラスの効果が期待できるだろう、と分析しています。
「大統領との約束」についてティム・クックCEOは意味深な発言
先日、ドナルド・トランプ大統領が、「Appleのティム・クックCEOがアメリカに3つの大きくて美しい工場を作ると約束した」と発言し、話題となりました。
しかし、その後Appleもホワイトハウスもコメントを出さず、Foxconnのディスプレイ工場設置が報じられたことから、「トランプ大統領はAppleとFoxconnを勘違いしたのではないか」と言われていました。
Appleの四半期決算発表で、トランプ大統領との「約束」について質問されたティム・クックCEOは明言を避けながらも、今年の後半に何らかの発表があることを示唆する発言をしています。
Source:South China Morning Post, 9to5Mac
Photo:Foxconn
(hato)