iPhoneなどの基本ソフトiOSの次期アップデートiOS8.3では、「Hey Siri」と呼びかけることで、ボイスコマンドモードに切り替わり、スピーカーフォン機能が利用可能になるようです。
「Hey Siri」で多くのiPhoneが反応してしまう?
この機能は、運転時などiPhoneに触れずに操作が可能になることから、利用する人も多くなりそうです。しかし、ポッドキャストやイベント会場などで、「Hey Siri」と大声で発したら、iPhoneが突然スピーカーフォンに切り替わってしまい、多くの人から文句を言われることになるかもしれません。
アップルの対策は?
実はApple Watchも「Hey Siri」によるボイスコマンドに対応していますが、起動するには腕にはめたApple Watchを顔に近づける必要があるようです。しかし、iPhoneやiPadでは、そのような制約は今のところありません。
アップルは隣の人の声で自分の端末のSiriが反応しないように何かしら対策を講じるのでしょうか?
声紋認証「Voice ID」の可能性
解決策として可能性があるのが、声紋認証です。指紋の代わりに声紋により本人を確認する、Touch IDに代わる認証方式です。もちろん、アップルからのリリースはありませんが、指紋に代わる生体認証についての研究を重ねていることは、これまでも報じられています。
声紋による本人認証はVoice IDとも呼べる機能ですが、指紋と同じように「本人を証明できる」もので、パスワードなどの認証では「本人の知っていること」が証明できるに過ぎません。
コンピュータハッキングを題材にした映画『スニーカーズ』(原題: Sneakers)では、音声がそのままパスポートとして利用されるシーンがありました。
アップルが将来のiOSで声帯認証Voice IDを採用するかどうかは分かりませんが、認証技術自体は既に存在しています。
多くの専門家を既に採用
音声認識ソフト「ドラゴンスピーチ」で知られるNuanceは、音声認識技術を使用したさまざまなアプリケーションを開発していますし、アップルは元リサーチ担当副社長のLarry Gillick氏をはじめ、同社の優秀なスタッフを過去数年間にわたり採用してきました。
もし、Siriに声紋認証Voice IDが搭載されれば、多くのiPhoneユーザーが集まるところや、複数台のiOSデバイスがあったとしても、特定の端末のSiriだけを起動することが可能となります。もちろん、iPhone、iPad、Apple Watch、CarPlay、そしてHomeKitのアクセサリーでも使用できるようになるはずです。また、次期Apple TV2でSiriによる操作が可能になるのであれば、Voice IDも利用できるはずです。
Voice IDはアップルにとって非常に可能性のある認証方法だと考えられます。
参照元 : iMore、http://iphone-mania.jp/news-67692/
執 筆 : リンゴバックス