グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を搭載した最初のパーソナルコンピュータの一つである、「Apple Lisa 1」がオークションサイトeBayに現在出品されています。
画期的な「Apple Lisa 1」は商業的には失敗
「Apple Lisa 1」コンピュータは、1983年の発売当時、当時大変画期的だったGUIを搭載していました。
GUIとは、簡単に言えば、コンピュータをビジュアルに操作できるユーザーインターフェースのことです。それまでは直接コードを打ち込んでパソコンの操作を行なっていましたが、GUIの導入により、「マウスでアイコンをクリックしてプログラムを開始する」などといったことができるようになりました。
「Apple Lisa 1」の開発には、1億5千万ドル(当時約350億円)の費用がかかったといわれていますが、販売されたのはわずか10,000台にとどまっています。10,000ドル(当時約233万円)という価格設定が一般消費者には高すぎたとされています。
そんな「Apple Lisa 1」ですが、発売から3年後に市場から姿を消し、当時の開発責任者だったスティーブ・ジョブズ氏はプロジェクトから外されることになります。その後、同氏が開発に取りかかったのがMacintoshだったといわれています。
eBayで完動品が出品中
「Apple Lisa 1」の完動品が、現在オークションサイトeBayに出品されています。価格は1月8日2時時点で55,100ドルとなっています。
出品者は、Lisa 1が正常に動作することを証明するため動画もアップロードしており、伝説的なコンピュータがどのようなものなのかを垣間見ることができます。
昨年12月末、開発から35年を記念して、Lisaに搭載されていたLisa OSが2018年に無料公開されることが伝えられるなど、Appleのビンテージコンピュータへの熱は高まっているようです。
今年はウクライナにApple博物館のオープンも計画されており、歴代のAppleコンピュータを見て触ってみたいという方にはおすすめです。
Source:Fortune
Photo:Wikimedia
(lexi)