拡大を続けるモバイルアプリビジネスの収益は、2018年のうちに世界全体の映画ビジネスの収益を上回るだろう、との予測をAsymcoのアナリスト、ホホレース・デディウ氏が発表しました。iOSデベロッパーの収益額は、すでに世界最大のファーストフード企業McDonald’sを超えています。
iOSデベロッパーの収益、McDonald’sの収益を超える
Appleは先日、2018年の元旦だけでApp Storeでの購入額が過去最高の3億ドル(約338億円)に達したと発表しました。また、App StoreからiOSデベロッパーが得た収益は2017年だけで265億ドル(約2.99兆円)に達し、2016年から30%以上の伸びを記録している、と発表しています。
ホレース・デディウ氏は、iOSデベロッパーの収益額は、世界最大規模のファーストフード企業McDonald’sの2016年の収益額を超えている、と述べています。
同氏は、2018年のうちに、iOSユーザーは1日あたり1億ドル(約112億円)を費やすと予測しています。これは、2012年のGoogle AdWordsの収益額に相当します。
2018年、アプリビジネス全体が世界の映画ビジネスを超える
さらに、iOSとAndroidを合算したモバイルアプリ市場のビジネス規模を、世界全体の映画ビジネスの規模と比較したのが以下のグラフです。
デディウ氏は、2011年中盤以降、アプリへの消費額は1年あたり50億ドル(約5,600億円)のペースで拡大していると指摘し、2018年、アプリビジネスが世界全体の映画ビジネスを追い抜くだろう、と予測しています。
無料アプリを介して成立する巨大ビジネス
デディウ氏は、App Storeでの販売額は、アプリを介して成立するビジネス全体と比べればごく一部にしか過ぎないことに注目すべきだ、と指摘します。
FacebookやTwitter、YouTubeなどのSNSアプリ、AmazonやeBay、Expedia、Uber、AirBnBなどのアプリは、ユーザーに無料で提供されていますが、これらのアプリを提供する企業は、ユーザーにアプリを使ってもらうことで成立するビジネスで大きな収益をあげており、すでに巨大な産業を形成しています。