昨年の9月に、LG DisplayがApple Watchに搭載されている有機ELディスプレイを独占的に受注したことをお伝えしていましたが、この結果LG Displayのディスプレイ業界でのポジションに大きな変化が起きた模様です。
LG Displayが独占的なシェア
アップルがApple Watchを市場に投入したことで、スマートウォッチ向けのディスプレイパネルの市場は世界的に勢いを増していますが、中でもLG Displayのシェアは独占的な状況になっています。
調査会社のDisplaySearchによりますと、LG Displayのスマートウォッチ向けディスプレイパネルの今年第1四半期の売上は、1億8,600万ドル(約223億542万円)にもおよぶようです。
同時期の市場規模から推定すると、LG Displayのマーケットシェアは90.9%を占めており、次点のSamsung Displayは6,300万ドル(約7億5,144万円)の売上で3.1%のシェアとなっています。続くJapan Displayが4,800万ドル(約5億7,253万円)の2.4%、双葉電子工業の3,700万ドル(約4億4,132万円)の1.8%となり、LG Displayには競合がいない状況となっています。
脚光を浴びる有機ELディスプレイパネル
出荷量では、LG Displayは800万ユニットを出荷しており、全体の66.8%を占め、昨年の第4四半期の110万ユニットと比較すると、2015年の第1四半期では7倍の増加となっています。出荷量が2位のJapan Displayは148万ユニット(12.4%)、双葉電子工業の90万ユニット(9.4%)、そしてシャープが718万ユニット(7.5%)と続いています。
スマートフォンではLCDパネルが多く使われていますが、スマートウォッチのディスプレイパネルでは、腕に装着するため、薄さと省電力性能が要求され、更にさまざまなデザインも求められるため、プラスティックをベースとした有機ELディスプレイが採用されています。
次世代Apple Watchまで独占は続く
LG Displayは4月にリリースされたApple Watch向けのプラスティック有機ELパネルを独占的に供給しています。このパネルは3月にLGがリリースしたLG Watch Urbaneにも採用されていると伝えられています。
LG DisplayのApple Watch向けディスプレイパネルの独占的な供給は、次世代Apple Watchまでの契約となっているようです。次世代Apple Watchには有機ELディスプレイパネルの商業生産が可能な、第2のパネルメーカーがLG Displayと共にアップルにコンポーネントを供給することになるようですが、これはJapan Displayが担当すると予想されています。
2016年にはJapan Displayと2分か
アップルは今年初めに工場建設のための資金約1,200万円をJpana Displayに提供したと伝えられています。Japan Displayは石川県に工場を建設すると発表しており、工場で生産されるパネルはアップルに独占的に供給されるといわれています。
参照元 : Patenlty Apple
執 筆 : リンゴバックス