アップルのCEO(最高経営責任者)ティム・クック氏が中国訪問中だったことはお伝えしましたが、滞在中に中国のアップル本社で複数のスタッフと会議を行っていたことが関係者の証言で判明しました。
クック氏は会議で、森林に注力した環境への取組みや教育市場の改善だけでなく、Apple Watchの店舗での販売開始についてやApple Payの中国でのサービス開始にも言及した模様です。
Apple Watchは6月から店頭での販売を開始
Apple Watchに関して、クック氏は「Apple Watchの状況は良くなっているとはいえないが、生産できるよう一生懸命努力しているところだ」と話し始め、アップルにもっとオペレーションスタッフとエンジニアがいれば、順調にいっただろうとジョーク混じりに発言したようです。
またクック氏は、スタッフに6月になれば店舗にApple Watchの在庫を置くことが出来るようになると確約した模様です。これは4月のRetail & Online Storeを担当する、上級副社長アンジェラ・アーレンツ氏のコメントを裏付けるものですが、クック氏の今回の発言で、中国のApple Storeでは6月からApple Watchが発売されることがはっきりしました。
Apple Pay、新たな提携先をパートナーに
また、会議に出席した複数のスタッフが、中国でのApple Payのサービス開始についてクック氏に尋ねた模様です。クック氏は今回Internet Software & Servicesを担当する上級副社長エディー・キュー氏と共に、中国を訪れたのは、Apple Payの提携先との会議が目的の一つでもあると述べ、「進展があったと思う」と述べたようです。
サービスや機器はアメリカと同じ仕様
また、クック氏はApple Payについては「複数の銀行とも交渉をしている」と付け加えており、サービスは直ぐに開始したいとしています。交渉している提携先は、これまでとは違い新しいところだが、提供するサービスの機能や特徴は、アメリカで提供しているApple Payと全く同じだと述べているようです。
近い将来、中国の売上がアメリカを抜く
アップルの売上げに占める中国の割合が、アメリカを抜くのではないかとの質問に対して、クック氏は「確かにそうなると考えており、時間の問題だろう」と答えたようです。さらに「実際、いつそうなるかについて予想することは非常に難しいが、仕事を正しく行っていれば、そうなるだろう」と付け加えています。
アップルの直近の四半期売上では、iPhoneとiPadは中国での売上が最も多くなっていますが、アメリカでのMacとiTunesのコンテンツやサービスの売上が多く、今のところトータルではアメリカの売上が多くなっています。今後、Apple Payのサービスが中国で開始されるなどし、売上が増加すれば、将来的には中国の売上がアメリカを抜くことになると思われます。
TwitterやWeiboによるコミュニケーションも重要
クック氏は今回の中国訪問に際して、新たにWeiboアカウントを開設し多くの記事や写真を投稿していました。クック氏は公式のプレスリリースも重要ですが、TwitterやWeiboによるカジュアルな投稿によるコミュニケーションも、プレスリリースと同じように重要だと感じているようです。
参照元 : 9to5Mac、http://iphone-mania.jp/news-72312/
執 筆 : リンゴバックス