雇用環境に関して、「多様性」をキーワードとして掲げているアップルですが、実際にどのような進展があるのかは、これまで表には出てきませんでした。しかし今回、アップルが、米メディアのFortuneのインタビューで語ったことによって、同社の具体的な取り組みが明らかとなりました。
積極的にアファーマティブ・アクションを導入
アップルの人事課チーフであるDenise Young Smith氏によると、同社は現在、従業員の35%が女性とのことです。テクノロジー業界は、業種もあいまって、白人男性の割合が非常に多いことで知られており、アップルもその例外ではありませんでした。
しかし、同社の積極的な多様性維持への取り組みによって、女性の割合はこの1年間で30%から35%にまで上昇しただけでなく、黒人やヒスパニックなど、人種的マイノリティの枠採用も行われるようになりました。
差異こそが我々を良化する
「世界のどこでも、我々アップルのチームは、『差異こそが我々を良化する』という信念のもとで繋がっている」と昨年、クック氏は従業員に充てて書いた手紙の中で述べています。
「それぞれの世代が、過去から得たもののうえに、何かを新たに築き上げるという責任を持っている。我々が享受している正しさや自由を、今なお正義のために戦っている者のために拡張する、という責任だ」
ほかにもアップルは、テクノロジー業界で働く女性やマイノリティ、ベジタリアンをサポートするNPO団体に、5,000万ドル(約61億5,000万円)を投資しています。
アファーマティブ・アクションについては、その正しさを巡って議論もありますが、アップルは、あえて多様性を生み出すことが、次の世代への平等に繋がると考えているようです。
Source:Apple Insider、http://iphone-mania.jp/news-77674/
(kihachi)